土地選びのワンポイントアドバイス 10

2024年09月29日

土地に割り当てる予算は『建物のクオリティー』を優先し決定する

 

 

今回は超ラッキ~! 

知る人ぞ知る伝説の見付太郎 復活の回です( ´∀` )

 

今回の登場人物

僕(良地得太郎 35歳)・妻(夢見子 31歳)・息子(家継 4歳)

土地選び案内人(たまたまご縁不動産 見付太郎 54歳) 

正式な読み方は『みつけたろう』 あだ名は『みっけたろう』

 

 

『土地から』購入して注文住宅の資金計画の正しい心構えをお伝えします。

これから良地さんご家族が購入するマイホームは
『欲しい土地』+『欲しい建物』+『諸経費』=『購入価格』
『自己資金』+『借入金』=『購入価格』
この2つの方程式が成り立つことが前提となります。


見付太郎「良地さんはもう資金計画のご検討はされていますか?」


僕「いえ、まだ全然です。」


見付太郎「分かりました。それでは『例えば』『仮に』という前提でお話させていただきます。
まず始めに『欲しい土地』の価格と『欲しい建物』の価格を入れてみましょう。


仮に

・『欲しい土地』1200万円
・『欲しい建物』3800万円(税込)

・ 必要な諸経費800万円(内訳は下記参照)

上記合計5800万円(税込)とします。

 

建物予算は・・・あくまで予算ですので多めに見ておくのが安心です。詳細は各ハウスメーカーにご確認下さい。

 静岡県浜松エリアの超大手トップハウスメーカーの場合。

 4人家族想定で1人当たり7~8坪として、28~32坪程度の場合。

 建物の坪単価のざっくりイメージ95万/坪~120万/坪程度を想定。

(※昨今の建築費の上昇によりこれ以上に高い場合もございます。予めご了承ください)

 大きさはお客様の必要な大きさによる。

 

諸経費の大まかな内訳
☆一般的な土地諸経費70~150万円
※下記金額はあくまで参考予算です。物件、地域により内容、金額が多少異なります。
・契約書印紙代0.5~1万円

・所有権移転費用10~25万円

・抵当権設定費用8万円
・土地固定資産税精算金5万円
・農地転用費用(市街化区域10万、市街化調整区域20万~)※地目が農地(田・畑)等
・上下水道負担金(30~50万)
・下水道受益者負担金 約8~10万(一般的には購入土地地積×360~430円)等
・不動産仲介手数料(土地代金×3%+6万円×消費税)
※仮に1000万の土地の場合の仲介手数料は39.6万(税込み)
※仮に1500万の土地の場合の仲介手数料は56.1万(税込み)
※仮に2000万の土地の場合の仲介手数料は72.6万(税込み)

 

一般的な建物諸経費100万
・契約書印紙代

・建築確認等の諸申請費

・地鎮祭 等
※詳細は住宅会社担当者様にご確認ください。

 

別途工事予算500万円
(別途工事とは建物本体工事とは関係のないお客様の敷地条件またはお客様のご希望で付随する設備工事)
・電柱設置及び電気引き込み工事

・給排水配管工事

・地盤調査結果に伴う基礎補強工事や地盤改良工事

・外構・庭工事

・造成工事(盛土、削土、擁壁)

・水道引込工事

・浄化槽設置工事

・カーテンカーテンレール工事

・照明器具工事

・TVアンテナ工事

・インターネット関連工事

・太陽光発電設備工事

・防犯セキュリィティー工事等・・・

諸経費(別途工事含む)と分類される項目も結構必要となります。

購入する土地や計画する建物によってもっとかかる場合もあります。

また諸経費の考え方は住宅会社により異なりますので詳細は担当者にご確認ください。

 

僕「諸費用(別途工事含む)も結構必要ですね。」


見付太郎「そうですね、いずれにしてもあまりの金額の多さにビックリするかもしれませんね。このような別途工事を含む諸費用に分類される項目はほぼ一般の方は想定外の部分だと思います。一般的な諸費用はまだしも別途工事の部分はプロのアドバイスが無ければ見落とすのは無理もありません。実際の土地選びの場面でもこの部分を業者側がしっかり調査し、お客様にアドバイスできるかがポイントです。

ですがここではまだ心配しなくて大丈夫です。」


僕「本当ですね、知らないで買ってしまうと後が大変そうです。」


見付太郎「そうですね、『知っていた』か『知らなかった』か?では全く違ってきますからね。

『知っていた』上であれば、その対策を検討出来ますから問題ありません。」


僕「なるほど。」


見付太郎「次に、これからの生活の不測の事態に備えた貯金を残したうえで、純粋にマイホーム取得に投入出来る『自己資金』と『借入金』を検討します。不測の事態に備えた資金はご家庭により考え方が様々だと思いますので一概にいくら必要かわかりません。

例えば教育資金(幼少期~小中高期間の塾や習い事・私立高校・私立大学等への進学費用)、突然の出費に備えた費用、自動車の買い替え費用、家族の病気や怪我による収入の不安に備える費用(保険加入等)、家族旅行やレジャーの費用・そして大事なのがマイホームのメンテナンス費用、ご自身の老後に備えた投資や保険、年金等の掛け金等々・・・考えればきりなく思い浮かびますね。

不安な場合は一度、ライフプランをファイナンシャルプランナーに相談することをお薦めします。

そこで検討した『自己資金』と返済可能な『借入金』の合計が上記の式と一致しなければ『成り立たないお買い物』なのです。
それでは具体的に良地さんのご年収から最大限の借り入れ可能額を算出してみましょうか。

因みに良地さんは昨年度のご年収(税込み金額)は大体で結構ですが、差支えなければ教えて頂けますか?」

 

僕「大体ですが700万ちょっとです。」


見付太郎「奥様はお勤めされていますか?」


夢見子「私は出産後に仕事を辞めておりますから今は専業主婦で収入はありません。」


見付太郎「ありがとうございます。承知いたしました。それではご主人様の収入で計算してみましょう。将来奥様がお仕事に復帰された場合の収入が得られる分は余力として取っておきましょう。

まず借入可能額は返済比率から算出いたします。
金融機関によって多少審査基準が異なりますが一般的には年収の30~35%が借入可能上限額としている金融機関が多いようです。先ほどのお話より、ご主人様のご年収が税込み700万円でしたので
仮に返済比率30%の場合、700万×30%=210万円が年間返済額の上限です。


静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により実際の金利は異なる
100万円当たりの返済金額3,136円
年間返済額2,100,000×1/12=175,000円/月
ゆえに175,000円÷3,136円=→5580万円が最大借入可能となります。

 

返済比率35%の場合・・・700万×35%=245万円が年間返済額の上限です。
静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により金利は異なる
100万円当たりの返済金額3,136円
年間返済額2,450,000×1/12=204,166円/月
ゆえに204,166円÷3,136円=65.10→6510万円が最大借入可能となります。


見付太郎「いかがでしょうか?」


夢見子 「6500万円なんてとても借りる気はありません!」

 

見付太郎「そうですか、いきなり聞かされると不安でしょうね。そもそも6500万円の現金なんてほとんどの方が実際に見たことも持ったこともない大きな金額ですからね。無理もありません。でも大丈夫です。今日はただのセミナーです。今の話はいつか訪れる土地購入の場面で必ず直面する話です。今日はリラックスして聞いていただければ結構です。しっかり勉強しましょう。」


僕「そうですね。分かりました。ここまでのお話だけでもとても勉強になります。」


見付太郎「ありがとうございます。因みに先ほどの観点から考え、今回のマイホーム計画に算入しても良い自己資金はおいくらにしておきましょうか?調達可能な預貯金を全額入れるのはお勧め致しませんので、その辺りを考慮して教えて下さい。」


僕「でしたら1000万円ぐらいで計算していただけますか?」


夢見子も軽くうなずき「その位であれば何とか・・・」


見付太郎「分かりました、ありがとうございます。それでは計算してみましょう。

先ほどの方程式に当てはめてみます。あくまで仮に良地さんの必要な資金の合計5800万円とします。
・昨年度のご主人様の年収700万円
・自己資金1000万円
・借り入れ4800万円
『土地1200万』+『建物3800万』+『諸経費800万』=『購入価格5800万』
『購入価格5800万』-『自己資金1000万』=『借入金4800万』
ゆえに『自己資金1000万』+『借入金4800万』=『購入価格5800万』となります。


【借入金返済一例】
借入金額4800万円(毎月分返済額4800万円、ボーナス分返済額無し)
静岡県内の地方銀行の住宅ローン商品の場合
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利型
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として
※金融機関の融資条件により金利は異なる。
尚、融資手数料及び保証料は考慮せず。
100万円当たりの返済金額3,136円
3,136円×48=150,528円(月々返済金額:150,528円)
年間返済総額:150,528円×12=1,806,336円
返済比率=1,806,336円÷年収7,000,000円=25.80%

 

仮にこの住宅ローンで借り入れた場合、上記の計算となります。
この金額が毎月支払い可能でしたら取り敢えずOKです。上記の計算ではボーナス払いを併用にしておりませんから、当然ボーナス時の加算額はありません。
もし年2回のボーナスが有るなら、全額預貯金や旅行・又は他の目的に充当できます。いかがでしょうか?」


僕「月々15万円ですか。今のアパートの家賃のほぼ2倍ですね。流石にこれだと月々の支払いが大変なので月々で支払える額が10万円ぐらいだと、ボーナス時はどうなりますか?」


見付太郎「月々100,000円のご返済の場合、本来の月々返済額150,528円-100,000円として

差額50,528円×6ヶ月分=303,168円がボーナ分としてまとめて加算されます。

この場合毎月分100,000円+303,168円の合計403,168円がボーナス月の総支払額です。

具体的には下記の計算となります。

 

【返済一例】
借入金額4800万円(毎月分返済額3290万円、ボーナス分返済額1510万円)
元利均等返済、借入期間35年、固定・変動ミックス金利、当初金利1.65%
仮に当初固定期間5年、金利1.65%として。
尚、融資手数料及び保証料は考慮せず。
月々返済金額:103,170円
ボーナス月返済額:月々分103,170円+加算金額284,829円=387,999円
年間返済金額合計1,807,698円(1ヶ月平均150,641円)
返済負担率=1,807,698÷7,000,000=25.82%

いかがでしょうか?」


夢見子「だいぶ現実的な感じになってきました。やっぱり多少ボーナス払いを組み入れた方が返済しやすい感じがします。」


見付太郎「そうですか。実際には年間返済額・返済負担率はどちらもほぼ同じですが、印象はだいぶ変わるかもしれませんね。

ご家庭ごとに家計は様々ですから同じ金額の支払いでも支払い方法はやはり様々です。

更に金利の低い変動金利型商品でお値引き後の実行金利0.5~0.8%の商品をお選びになるお客様もいらっしゃいます。

良地さんにとってピッタリの住宅ローン商品がきっと見つかると思いますよ。

 

もちろん上記の計算はほんの一例ですし、1995年以降は変動型の銀行店頭金利(短期プライムレート+1%)も2.625~2.875%前後をキープし続け、2009年1月から直近の2024年8月までの約15年間は2.475%をキープし続けていました。そしてこの度・・・ようやく2024年9月に2.625%(+0.15%)に上昇しました。

また業界最低水準を謳うARUHIフラット35の最低金利も2016年8月の0.9%の最低金利を記録以降多少上昇傾向ですが2024年9月で1.82%です。

昨今の日本経済の状況は大まかに見て長年続いたデフレを脱却しインフレの時代に突入といわれており、その結果、金利の上昇局面ですが・・・それでも、まだまだ低金利が続いておりますから住宅ローンをご利用検討のお客様にとっては借りやすい時代であることは間違いありません。

但し借り入れは返済が伴いますし、社会情勢・経済情勢で金利動向は変化しますので必要のない借りすぎには注意しましょう。

金利が低い商品を選べば返済金額も減少しますが逆に借入時に低い変動金利の商品は金利上昇時の返済額がUPするリスクもあります。とはいえ…変動金利の住宅ローン商品は『6ヶ月・5年・1.25倍ルール』が有ります。

変動金利の上昇は日銀の政策金利に連動します。

物価上昇・良いインフレ・遅れて給料上昇という好景気のサイクルにならない限り、変動金利の利率は上昇しないと考えられています。また、政策金利の利上げは世の中の景気の先行きを予想しながら慎重に判断されますから、一気に大幅な利上げは考えられません。少しずつ小刻みに上昇すると考えられています。一般的に住宅ローンの変動金利が上がるという事は物価が上がって将来的に、遅れて給料の額面も上がることを意味します。一言でいえば『世の中、全体が好景気!』住宅ローンの借金は『お金』なので物価上昇(インフレ)が起こるとお金の価値が目減りします。ですから必要以上に恐れ、心配する必要は無いのかもしれません。但し、35年間という長期間、何が起こるか分かりません。その時に慌てないように返済計画をしっかり検討してください。後は心の準備もしっかりしておきましょう。


不動産会社や住宅会社ではお客様の希望や取引実績等を伺った上で、この導き出された『借入金』をいかに良い条件で調達できるか、また各金融機関の申し込み審査基準や基本的な融資条件を見比べ、お客様に見合うと思われる2~3社(金融機関)に絞って提案するのが一般的です。ここで借入金額そのものの多さや、毎月の返済額、ボーナスの返済額が本当に払っていけるのか不安になるかもしれません。というよりは確実に不安になるのが一般的です。

実際にはお客様がお選びいただく金融機関や住宅ローン商品によって返済額は様々ですし、住宅ローン商品に関しても最終的にはお客様自身の『自己責任』でお選びいただくことになります。

 

このようなお話をするとお客様より『固定金利か?変動金利か?どちらがお得ですか?』と質問されますが、その質問には金融機関の担当者はもちろんファイナンシャルプランナーも、もちろん住宅会社の担当者や私たち不動産会社の担当者も『この商品がお得です』とは絶対言えないのです。どの商品にもメリット・デメリットがありますから・・・。正直なところ最終的には『お客様ご自身で決めてください』としか言えないのです。その点はご承知おき下さい。」


僕「分かりました。この点は自分でも一度しっかり勉強してみます。」


見付太郎「ありがとうございます。ぜひ勉強してみてください。それでは話を続けます。

金利変動の話は上記の通りですが、35年間の住宅ローンを利用した場合、その全期間安定した返済ができる保証は生身の人間にとって絶対大丈夫ということはありません。

病気やケガのリスクはもちろん、勤務先の倒産等による解雇などのリスクもあり得ます。

そのような場合はどのように返済をすればよいのか事前に検討しておかなければなりません。

最近ではこれらのリスクに備えた住宅ローンもございますのでご検討下さい。

考えればきりがありませんが様々なリスクを認識しておくこと、また対策をしておくことで、どれだけリスクを軽減できるかを事前に検討しておくかが重要です。

ご夫婦で基本的な話をするのと同時にファイナンシャルプランナーや住宅ローンを取り扱う金融機関担当者や専門家に相談して下さい。

 

相談することによって大部分の不安が軽減されることでしょう。

債務者に万が一の事があれば団体信用生命保険により借入金は弁済されるのは有名な制度ですが、他のリスクについてもこの機会に勉強して下さい。

 

ちなみに団体信用生命保険はこれまでに大きなケガや病気をしたことが無い、健康な人なら加入できる保険です。

また住宅ローンの借り入れ条件として団信保険の加入を条件とするのが一般的です。

『まだまだ若くて元気だから大丈夫!』とか『住宅購入を焦っているわけではありません。2~3年ぐらいじっくり考えてから購入したいと思っています。』とよく聞くのですが、そこはやはり生身の人間です。

もちろん焦って購入する必要はありませんし、根拠があって2~3年先というなら構いません。

しかし単に知識取得や購入するための心の準備期間が何となく2~3年必要だと思って『2~3年先』と言っているのであれば、その不安解消の為にしっかりしたパートナー(プロ)に頼ってみるのも一つかもしれません。

そして不安が解消されれば是非一歩進めてほしいと思います。

 

万が一、交通事故などでの大きなケガや思いがけない突発性の病気をしてしまうと残念ながら団体信用生命保険には現実の問題として加入できなくなってしまいます。

住宅ローンをご利用希望の方は是非とも『健康な内』に団体信用生命保険付の住宅ローンを利用しましょう。

安心感が全く違ってきます。もちろん借入金額を上限に加入できます。

万が一の際、残されたご家族に『借金返済の必要が無いマイホーム』という形で資産を残すことが出来ますからね。

勿論、その他に掛けている生命保険はそのままご家族の生活費等に残したままで・・・。

もしもマイホーム取得前に万が一の事が起きてしまえば、残されたご家族はそのまま家賃を払い続けることも考えられます。

出来ることなら最愛の奥様やお子様にそのような不安や経済的負担を残す事は・・・避けられるものなら避けたいですよね。

 

また上記のような万が一に備えた保険に頼る場合以外で、通常の生活をする上で月々の返済額を引き下げ『支払の負担が少ない』、又は『確実に支払える自信がある』と思われる『借入金額や返済額』で計算し直すことも多いと思います。

仮に良地さんが『返済金額や借入金額の多さに不安がある』と住宅会社の担当者に言えば、もしかすると半分ぐらいの担当者は『それなら安心できる返済額や借入金額で逆算してご提案致します。』と言うかもしれません。

 

この考え方は『返済可能額から逆算した安全な資金計画』と言われます。

この考え方も住宅会社や不動産業者の営業担当者から見れば一般的なご提案方法です。

基本的には私も月々の支払額やボーナス払いが可能な方であればボーナス払いも含めたご提案をしております。

 

但し、このご提案方法も悪くはありませんがお客様の状況によってはお薦めしない場合もあります。

なぜなら間違った考え方による安易な予算の縮小は、場合によっては購入する『建物の基本的なクオリティー』まで下げてしまう恐れがあるからです。

予算の縮小は最終手段として考え、まずは月々の返済額を確保する為これまでの家計支出の見直しを行い、その中から返済額に充当出来るお金が捻出できないか検討してみてほしいと思います。

ご自分で自信が無い場合にはお知り合いのファイナンシャルプランナーにご相談すると良いでしょう。

最近では保険代理店などで保険の見直しを含め提案してくれます。良地さんはライフプランを作成してもらったことは有りますか?」


僕「いえ、ライフプランは相談したことがありません。」


見付太郎「そうですか、もしよろしければ、次回知り合いのファイナンシャルプランナーご紹介させていただきます。」


僕「分かりました。是非またお願いいたします。」


見付太郎「また住宅取得資金贈与に関する特例制度等を利用し父母からの援助が得られないか検討してみるのもいいかもしれませんね。」


僕「親にはまだ話してないので、その辺りは全く分かりません。」


見付太郎「本当に足りない部分をご夫婦それぞれのご両親様がいらっしゃれば、相談してみて資金援助をお願いしてみることは悪いことではありません。ご両親様も相談をされて『実は嬉しい』と思っていることも結構あります。人に頼りにされるのは誰でも嬉しいものですがそれが実の我が子であれば尚更だと思います。もちろん良地さんご夫婦や家継くんの為に一肌脱いでくれるご両親様にはこれからも『感謝』の気持ちを持って接するのは言うまでもありません。」


僕「分かりました。今度実家に行った時に、それとなく聞いてみたいと思います。」


見付太郎「是非お話してみてください。援助金の有無は別にしていろいろご両親様もアドバイスしてくれる場合もありますからね。」


夢見子「うちの親・・・多分、いや絶対に口出ししてきそうです!」


見付太郎「そうですか、別にいいじゃないですか。それが普通ですよ。」


僕「自分の親は分かりませんが御祖父ちゃんはもしかしたら・・・」


夢見子「本当?」


僕「分からないけどね・・・、でもちょっとは聞いてみてもいいかも。」


見付太郎「そうですよ、聞いてみないとわからないですからね。いろいろ相談してみてください。

 

その上で予算を下げるのであれば、土地や建物の予算のバランスを考えながら検討する必要が有りますが、私の考えでは建物ではなく、むしろ土地の購入予算を下げるべきだと考えます。

土地の購入予算の正しい算出方法とは・・・

頑張ってご用意できた資金-好みの建物予算=残った予算で買える土地

要するに・・・

総予算-建物予算(諸費用含む)=土地予算(諸費用含む)・・・です!

 

希望するエリアに予算に見合う物件が無いのであれば、思い切ってエリアを広げる、又はエリアを変えて土地の予算に見合う物件を探してみるという選択肢も検討してみる価値があります。

新生活を始めてみないと実感できないことですが10年20年経ってみた時にあなたの満足感を満たしてくれるのは『家』や『庭』であり、その家や庭で幸せに生活しているあなた自身なのです。

『土地』はあまり関係ないような気がします。

 

良地さんも経験があるかもしれませんが友人や知人宅で『素敵な家だな。』と感じた場合、純粋に『いい家ですね。』と褒めてしまうこと、ありませんか?


夢見子「それ、有ります!」


見付太郎「その時にその家のオーナーは『そんなことないですよ。』と口では言いますが心の中では『分かってくれる人がいて嬉しいな!』とか『やっぱりこの家は最高だな!』とか『頑張って建てて良かった!』となるわけです。それが普通です。そして必ずしも人気の新興住宅街やご自身が最初に良いと思って探し始めた地域だけでなく、色々な地域に『素敵な家』はたくさんあります。」


夢見子「確かに~。私の友達も実家は磐田だけどマイホームは袋井に買いました。この前遊びに行ったのですが、すごく素敵で。友達もとても嬉しそうでした!買う前に会ったときは旦那さんの通勤が浜松だから浜松で土地を探していました。でも実際探してみると浜松は土地の値段が高すぎて、磐田で探したそうですが最終的には磐田でもなく、袋井で購入したそうです。」


見付太郎「そうですか。でも私のお客様でもよくありますよ。『土地』と『建物』と『資金計画』を総合的に考えた結果でしょうね。でもご本人たちが満足しているのでしたら結果的には良い選択だったのではないでしょうか。」