100点満点の土地選び

2023年10月14日

7、100点満点の土地選び


見付太郎は話を続けた。
「土地探しからマイホームをご検討されるお客様の要望で多いのが『土砂災害はもちろん、洪水ハザードマップに掛からない水害の心配が無い土地で、地盤が良くて、子どもの学区内で、日当たりが良く、夫婦用の2台の駐車スペース+来客用1台の駐車場がとれる
広さがあって、車の交通量が少なくて、尚且つ車の通行が楽なそこそこ広い道で、狭い道は当然パス。できれば買い物便や駅などの交通便も良くて、もちろん建築条件が無い物件、そして価格が相場より安くて私たちの予算内の土地(土地の予算は低め)。そのような物件ありませんか?』というものです。」


夢見子「私たちもそんな感じかもしれません。」


見付太郎「そうですか。確かに理想ですよね。しかし実際には聞けば聞くほど、『うーん、なかなか無いですね。』となるケースがほとんどです。お客様の気持ちは大変よくわかります。しかしながら、なかなかご希望する100点満点の土地は見つからないものですね。気を悪くされたらごめんなさい。私が察するところ、このようなお考えをお持ちの多くのお客様は理想が高すぎるとは言いませんが、『本来、出るはずがない土地』を一生懸命探しているような気がします。そして『希望する土地が無い』と嘆いているように感じます。

また、よくある話として身近な知人が土地を買い、そして家を建てたことに多少なりとも影響を受けている場合、その知人より条件の良い物件を探したいと考えている場合もあるかもしれませんね。いわゆる『人目を気にし過ぎている状態』なのかもしれません。この場合もなかなか物件選びが進まない原因だったりします。そして正に『隣の芝は青く見える』状態に陥っている様な気がします。確かに大金を投じるのですから誰しも納得できる物件が欲しいのはよくわかります。しかしそれ故、いわゆる『良い土地探し』をしてしまっているのではないかと思うのです。しかしこのような探し方ではきりがありません。

 

本来、土地購入は『マイホーム取得のための一つの手段もしくは一つの通過点』であるにも関わらず、土地購入自体がいつの間にか『目的』になってしまっているのかもしれません。また仮に気に入った土地を見つけ購入したとしても、その後すぐに『もっと良い土地』と思えてしまう物件が出てくるかもしれません。このような事は良くあることですが、その時に『もう少し待っていれば良かった!』と感じるかもしれません。これも『失敗した!』と思うケースの典型ですね。

いずれにしても土地を決める判断材料が『まず土地!』になってしまっているとこのようなケースが起こりがちです。

 

それではマイホームを取得できた諸先輩方で本当に満足している人はどのようにして『土地探し』をしたのでしょうか?

私が思うところ、正しい方法は『土地探し』ではなく『土地選び』だと思います。『意識して』か『無意識』なのかは分かりませんが、少なからず最終的には『土地探し』ではなく『土地選び』をしているのではないかと思います。

そして多くの場合、その方にとって『良き相談者=パートナー』として住宅会社の営業担当者のアドバイスを受けているケースが多いような気がします。

 

事実『住宅選びはパートナー選びだ!』という名言もあります。


もちろん住宅会社の営業担当者の力を借りることなく『たまたま良い物件に出会えた』や『本当はもっと探したかったが国の住宅取得補助金や住宅会社の提案するサービス条件、もしくは新居入居希望スケジュールの関係で我慢して買った』と言う人もいるでしょう。

たまたまでも良い物件に出会えた人は本当に幸運です。しかしこのケースは極めて稀だと思います。我慢して買ったという人はちょっと気の毒な方ですね。我慢して買うと言っても何千万円というお金を投じているのですから後悔が残る買い物をしてしまったということだと思います。」


僕「なるほど、住宅会社の担当者ですか・・・。しかし僕たちはまだ家を探し始めたばかりで住宅会社は決まっていません。」


夢見子「いろいろネットで見ている程度で・・・まだ実際には住宅展示場みたいなところにいったことがありません。モデルハウスみたいなものも見てみたいのですが・・・いろいろありすぎて良くわからないので・・・とりあえず主人の会社の同僚が建てたハウスメーカーには明日行ってみようと思っているのですが・・・。」


見付太郎「いいですね。ご自身でもいろいろ見学してみると良いと思いますよ。

 

静岡県内の建設業者は個人・法人の大小あわせて13,658(国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課の発表による令和3年3月末時点)あります。実際にすべて見たり話しを聞いたりできるわけでもありませんから、たまたま出会った『ご縁』を大切にすれば良いと思います。


また良し悪しは別として『建築条件付き土地』という選択肢もありますのでご紹介させていただきます。

ハウスメーカーや工務店はあくまで建築業者ですが会社によっては自社で土地を仕入れして『建築条件付き土地』を扱っている場合もありますから、そこで良さそうな物件に出会えるかもしれません。但し、ご注意いただきたいこともあります。

『建築条件付き土地』とは・・・その土地を購入した場合、建築会社は取り扱っている住宅会社や工務店で建築するのが条件ですから、仮に・・・他に意中のハウスメーカーや建築会社が有ったとしても変更することはできません。。建築条件付き土地についてはまたどこかのタイミングで詳しくお話しさせていただきますが、もちろん良い部分もありますが、安易に飛びつくと『本当に建てたかった家が建たない!』ことにつながる場合がありますので、その点は特にお気を付け下さい。特に建てたい工法やハウスメーカーが決まっているお客様には、状況によってはお勧めできないかもしれません。どちらかというと建物はあまりこだわらないけど土地の場所や大きさ、価格を優先して考えたいお客様向きかもしれません。」


僕「建築条件付きの土地ってアットホームやスーモとかにたくさんありますよね。」


見付太郎「はい、たくさん載っております。」


僕「建築条件付きと書いてあるのはわかるのですが、その土地を取り扱っている住宅会社や工務店でしか建てられないということなのですか?そういう意味とは知りませんでした。」


見付太郎「その物件情報の下の方に小さい字で説明書きが記載されていることがほとんどですから、一般の方には少し分かりにくいかもしれません。いづれにしても今日はいろいろお勉強していただければ幸いです。

 

 

 

これは木内不動産 見付太郎 土地セミナー物語『良地得太郎の失敗しない土地選び』の一部を抜粋しました。全文はこちらからお読みいただけます。

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