マイホームの購入を考え始める
2023年10月14日
1、マイホームの購入を考え始める
僕(良地得太郎)は久々の休日で、今日は家族と一緒に買い物がてらに車を運転していた。ちょうど来週は息子(家継)の誕生日。妻(夢見子)と息子がショッピングセンターのフードコートで食事をしている最中に僕はこっそりとプレゼントの買い物をしたのだが、幸い息子にプレゼントの購入は気づかれていないようだ。家に帰り買ったプレゼントをどこに隠そうか?僕は運転しながら考えていた。
そんな時、妻の夢見子が突然言った。
「見て、あなた!あの家、素敵じゃない?あの外観カッコいいね!」
僕はハンドルを握っているのですぐには見ることができない。一瞬横目で妻が振り返りながら眺めている方向をバックミラーで確認するのがやっとだ。
僕は「本当だ、いいね・・・」と返事した。
実際にはよくわからなかったけど、そう答えておけば夢見子はご機嫌で
「リビングの広さは最低10帖ぐらい欲しいよね」とか「キッチンはやっぱり対面タイプの方が使いやすいかな?」
「家継も自分のお部屋、欲しいよね?」と夢のマイホームについて話し続けてくれる。
マイホームの話は家族が盛り上がることができるネタとしてはちょうどいいなと僕は思いながら夢見子と家継の話を聞きながら家路に向かってドライブを続けた。
『マイホームを持つ』それはまさしく家を所有することだ。口では簡単に言えるが実際のところ深く考えたこともなければ見当もつかない。確かに何千万円もの大金を投じるのだから、その対価として大きな満足感は得られそうな気もする。
そして男性特有の感情かもしれないが『一国一城の主』になれる気がする。また根拠は無いが社会的な地位が上がるような気もする。
そのような考えは僕だけのものなのだろうか?いや、そんなことはないはずだ。やはり違う気がする。
僕はちょうど一年前、マイカーを買い替えた時のことを思い出した。ディーラーで色々注文をし、いよいよ契約書にサイン。そしてマイカーローンの申込書の記入をしている時のことを。
この手の申込書は必ずと言っていいほど『お住まいの種類』を問う項目があり詳細に『持ち家』か『借家』を記入する欄が設けてある。僕は借家(アパート)の欄に丸をつけるのだが最近なんとなく引っかかる。
いつかは僕もマイホームを持ちたいと思ってはいるが仕事が忙しく、また育児でマイホームどころではなかった。
気がつけば息子も再来年には小学校に入学を予定している。会社の先輩も子どもの小学校の入学に合わせ家を買ったと言っていた。
そろそろ真剣に考える時期かもしれない。マイホームをプレゼントできたらきっと家族は喜んでくれることだろう。
今度の休みに不動産屋でも行ってみようか。とりあえずは家に帰ったらネットで土地や家について調べてみよう・・・。
アパートについて僕は早速スマホで『家』について検索してみた。
先ずは手始めに『家購入』と検索すると候補の検索ワードがずらっと並ぶ。
『家購入の諸費用』、『家購入後悔』、『家購入タイミング』、『家購入親の援助』、『家購入頭金』、『家購入注意』、『家購入年収』、『家購入確定申告』、『家購入税金』、『家購入土地選び』・・・・。
どれも興味はあるし大事なことなのだろうけど、どこから見ればいいのかな~?いろいろ考えることがありすぎて、これは相当大変そうだと思った。とりあえず画像中心のサイトを探して写真だけでも見てみようと思った。
そこには素敵な家がたくさん載っており、見れば見るほど夢が膨らむ。
その中で特に気に入った写真を夢見子に見せた。
僕「この家、良くない?」
夢見子「いいけど・・・、何・・・パパ、家買うの?ちょっと私にも見せて!」と僕のスマホを奪い取った。
そして自分で勝手にスマホを操作し、
夢見子「私ね、この前すごくいい家見つけたの!ちょっと見せるから待って!」
そう言ってスマホを操作しながら、「あれ~、どこで見たのかな?ちょっとわからないな~。」
それから数分間の間、夢見子はスマホと格闘していたが、「ごめん、やっぱりわからなくなっちゃった。」と僕にスマホを返しながら言った。
話を聞いてみると不動産情報サイトの新築住宅の中に、近所で気になる物件が掲載されていたとのことだった。
金額は4500万円ぐらいで大手ハウスメーカーの建売住宅だったとの事。写真を見ればわかるが、どこのハウスメーカーだったか記憶は定かではないとの事。そのような話だった。だけど夢見子も家を欲しいのだろうな・・・それだけは良くわかった。
そこで夢見子に聞いてみた。
僕「ママはどんな家が欲しいの?」
夢見子「私はマンションとかじゃなくて、やっぱり一戸建ての方がいいかな。マンションはイメージ的には近所付き合いが楽そうだけど、それは賃貸の場合だよね。買うとなれば逆に面倒かも。隣部屋や上下階と壁一枚だから音がやっぱり心配だよね。この前、テレビでちょうどそんな話を見たけど、やっぱり音の問題やプライバシーの関係は気になるよね。あと、マンションは将来的にマンション全体の修繕管理の費用も気になるし。マンションって共用部分の外壁や廊下・エレベーターの修繕費用も居住者全員で平等に負担しなければならないって知っている?マンション住人で管理組合を作って管理するっていうらしいけど・・・。最初はみんな管理費や修繕積立金をしっかり払えるかもしれないけど、年数が経つと中には経済的に払えない人も出てくるよね。そうなると公平・不公平と住民同士いろいろ問題が出てくるし、建物は経年劣化してどんどん費用が嵩むし。そうは言っても、修繕をやらないわけにはいかないから管理組合の会合決議で修繕するでしょ。管理費や修繕積立金が払えない人は肩身が狭くなって引っ越すしかなくなるだろうし・・・。だったらやっぱり一戸建ての方が気楽かな~と思って。」
僕「確かにね。ここもRC(鉄筋コンクリート)のマンションだけど、結構隣や上の階の音は聞こえるし逆に自分たちの物音は下の階に聞こえていると思うしね。俺も一戸建ての方がいいかな~。」
それからお互いに思い思いの情報収集をし、お互いに家に関する気になる様々な情報をあれこれ見せ合い、気が付けば2時間があっという間に過ぎていた。ちょっと首や肩、目も疲れてきたので今日はもうやめよう。これはきりがないな・・・。
とにかくマイホーム探しは大変だな・・・。それだけはわかった。
これは木内不動産 見付太郎 土地セミナー物語『良地得太郎の失敗しない土地選び』の一部を抜粋しました。全文はこちらからお読みいただけます。
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