木内不動産『見付太郎の土地選び物語』

2026年03月27日

木内不動産『見付太郎の土地選び物語』

 

 

『まえがき』

 

「ねえ…いい土地って、なんでこんなに無いの?」

ある日の夜。
リビングでスマホを見ながら、ため息まじりにそうつぶやいたのは――
これからマイホームを建てようとしている奥様でした。

その横で、ご主人はこう返します。

「もう少し予算を上げれば、見つかるんじゃないかな…?」

 

 

こんにちは。はじめまして。
静岡県磐田市の株式会社木内不動産、代表の木内隆之と申します。

このたび、土地セミナー物語
『見付太郎の土地選び物語』
をご紹介させていただきます。

本書は、「土地からマイホームを検討される方」が、
限られたご予算の中で、納得感を持って最良の選択ができるように——

そのために、土地探しを始める前に知っておいていただきたい考え方を、
物語形式でまとめたものです。

およそ2〜3時間で読める内容ですが、
その中には、これからの土地選びの“軸”となる考え方を詰め込んでいます。

多くの方が、土地探しを始めるとき、こう考えます。

「できるだけ条件のいい土地を選びたい」
「理想に近い場所を見つけたい」

それは当然のことですし、間違いではありません。

しかし現実はどうでしょうか。

実際に探し始めると、
「良い土地が見つからない」
という壁に、ほとんどの方がぶつかります。

半年、一年と探しても、
理想通りの土地はなかなか出てこない。

——これが現実です。

その結果、

「もう少し予算を上げた方がいいのでは?」
と考え、土地予算を増やしてしまう方も少なくありません。

ですが私は、この考え方には注意が必要だと感じています。

なぜなら、土地に予算をかけすぎることで、
最も大切な“建物”の計画に影響が出てしまうからです。

本来、マイホーム計画は

👉 土地と建物のバランス

が非常に重要です。

静岡県西部地域においては、
一般的に「土地:建物=1:3」程度のバランスがひとつの目安となります。

つまり、総予算の中で先に建物を考え、
そこから土地予算を導き出すという考え方です。

👉 「総予算 − 建物予算 = 土地予算」

この順番で考えることで、
初めて現実的な土地選びが見えてきます。

さらに、土地には見えにくいリスクも存在します。

たとえば「地盤」です。

地盤改良が必要になる場合、
50万円程度で済むこともあれば、
場合によっては200万〜300万円近くかかることもあります。

しかも、これは購入前には正確に分からないケースがほとんどです。

つまり土地選びは、

👉 見えている条件だけでは判断できない

ということです。

また、「未公開物件」という言葉に
期待を抱かれる方も多いかもしれません。

しかし実際には、いわゆる“条件の良い土地”の多くは、
一般市場に出る前に住宅会社や不動産業者によって取得されていきます。

これは決して特別な話ではなく、
業界としてごく自然な流れです。

そのため、

👉 誰もが求める“100点の土地”は、ほとんど市場に出てこない

という現実があります。

では、どうすればよいのでしょうか。

本書でお伝えしたいのは、
「理想の土地を探す考え方」ではありません。

👉 「自分たちにとって本当に必要な家とは何か」

👉 「その暮らしを実現できる土地を選ぶ」

つまり、

👉 建物を軸に考え、土地は現実の中から最善を選ぶ

という考え方です。

土地は「ご縁もの」と言われます。

どれだけ時間をかけても出会えないこともあれば、
思いがけないタイミングで出会うこともあります。

だからこそ大切なのは、

👉 完璧を求めすぎないこと
👉 納得して選ぶこと

どの土地にも必ず長所と短所があります。

見方によっては40点、50点に見える土地でも、
建物や資金計画と合わせて考えることで、
“自分たちにとっての100点”に近づけることは可能です。

本書では、そうした考え方を、
実際のケースをもとに物語形式でお伝えしています。

読み進める中で、

「自分たちと同じだ」
と感じる場面もきっとあるはずです。

マイホームは、多くの方にとって一生に一度の大きな買い物です。

「失敗したからやり直す」ということは、現実的にはできません。

だからこそ、事前に知っておくことがとても大切です。

この物語は、

👉 失敗の可能性を減らし
👉 納得できる選択をするための“道しるべ”

として書きました。

また、不動産業界と一般のお客様との間には、
どうしても情報の差があります。

その差を少しでも埋めたい。

そんな想いも、この物語には込められています。

この物語を通じて、
土地選びの「考え方」と「向き合い方」を知っていただければ、

無駄な迷いや遠回りを減らすことができるはずです。

そしてもし、
この考え方に共感していただけたなら——

ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

この出会いも、きっと何かのご縁です。

この物語が、あなたのマイホーム計画において、
「転ばぬ先の杖」となることを願っております。

 

 

株式会社木内不動産
代表取締役 木内隆之
(通称:土地選び案内人「見付太郎」)

第1章

マイホームの購入を考え始める

 

「…どこに隠そうかな。」

ハンドルを握りながら、僕――良地得太郎(35歳)は考えていた。

今日は久しぶりの休日。
家族でショッピングセンターへ出かけた帰り道だ。

来週は息子・家継の誕生日。
フードコートで夢見子と家継が食事をしている隙に、こっそりプレゼントを買った。

どうやらバレていない。

そのことにホッとしながらも、今度は
「どこに隠せばいいか」という新たなミッションに頭を悩ませている。

「見て、あなた!」

突然、助手席の夢見子が声を上げた。

「え?」

「ほら、あの家!すごく素敵じゃない?外観、めっちゃカッコいい!」

僕は運転中で、すぐには見られない。

ちらっと横目で確認しようとするが、よく分からない。
バックミラー越しに、夢見子が振り返っている方向を追うのが精一杯だった。

「…ああ、本当だ。いいね。」

とりあえず、そう返しておく。

正直、ちゃんとは見えていない。

でも、こう言っておけば――

「でしょ!?やっぱりさ、リビングは最低でも10帖は欲しいよね!」

ほら、きた。

「キッチンも対面がいいな~。絶対その方が使いやすいし!」

「ねえ家継、自分のお部屋欲しい?」

「うん!ほしいー!」

一気に始まる“マイホームトーク”。

僕は内心で思う。

(この話題、平和でいいな…)

家族みんなで盛り上がれる。
ちょっとした幸せな時間だ。

でも、その時ふと――

ある考えが頭をよぎった。

「マイホームを持つ」

言葉にするのは簡単だ。

でも、実際には――

👉 何から始めればいいのか分からない
👉 いくらかかるのかも分からない
👉 そもそも現実的に可能なのかも分からない

ただ一つ分かるのは、

👉 何千万円という、とてつもないお金が動く

ということだけだ。

(でも…もし手に入ったら――)

・家族は喜ぶだろうな
・自分の家って、やっぱりいいよな
・「一国一城の主」って感じ、ちょっと憧れるな

そんなことをぼんやり考える。

そして、ふと思い出した。

一年前、車を買い替えたときのこと。

ディーラーで契約書にサインし、
ローンの申込書を書いていたあの時――

必ずあった、あの項目。

「お住まいの種類」

□ 持ち家
□ 借家(アパート)

僕は迷わず「借家」に丸をつけた。

でも――

なぜか、その時ちょっと引っかかった。

(いつかは、持ち家に…)

そう思っていたはずなのに、

👉 忙しさ
👉 子育て
👉 日々の生活

に追われて、何も考えていなかった。

気がつけば――

息子はもうすぐ小学生。

会社の先輩も言っていた。

「子どもの入学に合わせて家買ったよ」

(そろそろ…かもしれないな)

家族にマイホームをプレゼントする。

そんな人生も、悪くない。

「よし…」

僕は小さくつぶやいた。

「今度の休み、不動産屋でも行ってみるか。」

その日の夜。

僕はソファに座り、スマホを手に取った。

とりあえず――検索。

『家購入』

すると、画面いっぱいに並ぶ検索ワード。

・家購入 諸費用
・家購入 後悔
・家購入 タイミング
・家購入 年収
・家購入 頭金
・家購入 税金
・家購入 土地選び

(…多すぎるだろ)

どれも大事そうだ。

でも――

👉 どこから見ればいいのか分からない

「これは…大変そうだな…」

とりあえず、考えるのをやめた。

代わりに――

👉 写真を見ることにした

するとどうだろう。

おしゃれな外観
広々としたリビング
開放的なキッチン

「うわ…すごいな…」

見れば見るほど、

👉 夢が膨らむ

そして僕は、その中の一枚を夢見子に見せた。

「ねえ、この家、よくない?」

すると――

「え?なにそれ、ちょっと見せて!」

スマホを奪われた。

夢見子は画面をスイスイ操作しながら言う。

「私ね、この前すっごくいい家見つけたの!」

「ちょっと待って、今出すから!」

しかし――

「あれ?どこだっけ…?」

数分後。

「ごめん、わかんなくなっちゃった…」

苦笑いしながらスマホが返ってきた。

話を聞くと、

👉 近所の建売住宅
👉 金額は4500万円くらい
👉 大手ハウスメーカー

らしい。

(4500万か…)

現実的な数字が、急に重くのしかかる。

でも同時に、思った。

(夢見子も…家、欲しいんだな)

僕は聞いてみた。

「ママはさ、どんな家がいいの?」

夢見子は少し考えてから答えた。

「うーん…マンションよりは、やっぱり一戸建てかな」

そこから一気に話が広がる。

・音の問題
・プライバシー
・管理費
・修繕積立金
・将来の負担

現実的な話がどんどん出てくる。

「だったらさ、やっぱり一戸建ての方が気楽かなって思う」

僕も頷いた。

「確かにね。ここも結構音するしね…」

そのあと――

僕たちはそれぞれスマホを片手に、

👉 気になる情報を見つけては共有し
👉 また別の情報を探して

気づけば――

2時間が経っていた。

「…疲れたな」

首も、肩も、目も、全部が重い。

「これ…終わりがないな…」

僕はソファに沈み込みながら思った。

👉 マイホーム探しって、こんなに大変なのか

でも同時に――

👉 これはきっと、人生を変える選択だ

そんな予感もしていた。

そして僕は、まだ知らなかった。

この先、

👉 何を基準に選べばいいのか
👉 何が正解なのか
👉 どこで間違えるのか

そして――

👉 「土地選び」が最大の落とし穴になることを。

 

第2章

『住まい』について夫婦間の考えの違いを理解する

― たまたまご縁不動産 見付太郎との出会い ―

 

 

次の日曜日。

僕たちは磐田市内にある不動産会社を訪れていた。

正直に言うと――

👉 何を聞けばいいのか分からない
👉 何から始めればいいのかも分からない

そんな状態だった。

(とりあえず…土地かな)

そんな軽い気持ちで扉を開けた。

「いらっしゃいませ!」

明るい声で迎えてくれたのが、

👉 自称・土地選びの案内人
👉 『たまたまご縁不動産 見付太郎』

だった。

席に案内され、簡単なアンケートを記入する。

名前、年齢、家族構成、年収、希望エリア――

書きながら思う。

(うわ…なんか一気に現実的になってきたな…)

一通り書き終え、僕は口を開いた。

「すみません…」

「まだ漠然としてるんですけど、マイホームが欲しいなとは思っていて…」

「ただ、何から始めればいいのか全く分からなくて…」

「とりあえず土地がないので、土地を探しに来ました。」

「どこか良い土地って、ありますか?」

すると見付太郎は、少しだけ間を置いて――

にこっと笑った。

「住宅用地ですね。ぜひお任せください。」

安心したのも束の間、

すぐに次の質問が飛んできた。

「ちなみに良地さんは、どのようなお家をお考えですか?」

「もうどちらか住宅会社さんとはお話進めていらっしゃいますか?」

「え…」

僕は一瞬、言葉に詰まった。

「いえ…まだ何も決まっていません。」

「本当に考え始めたばかりで…今日が初めてです。」

「再来年に息子が小学校に入るので、それまでには…と思っているんですが…」

すると見付太郎は、ゆっくり頷いた。

「そうですか。それは楽しみですね。」

そして――

少しだけ表情を引き締めて言った。

「ですが、土地からマイホームを検討される方には――」

「事前に“必ず知っておいていただきたいこと”がいくつかあります。」

僕たちは思わず姿勢を正した。

「マイホームは大きなお買い物です。」

「将来、“失敗した…”とならないようにしたいですよね。」

「はい…」

「もちろん、多少の勢いは必要です。」

「ですが――」

「決して、慌てて買うものではありません。」

その一言が、妙に心に残った。

「きちんとした“手順”があります。」

「ですので今日は――」

見付太郎は少し間を置き、

楽しそうに言った。

「土地の紹介というよりも、その“手順”のお話をさせてください。」

そして、こう続けた。

「名付けて――」

👉 土地セミナー
『良地得太郎のマイホーム取得の為の失敗しない土地選び』です。

僕と夢見子は顔を見合わせた。

(セミナー…?)

「これからお話しする内容は――」

「どんなに急いでも、最低2~3時間は必要です。」

「えっ…そんなに…?」

「はい。」

見付太郎は穏やかに笑う。

「本来であれば、10時間、20時間かけても伝えきれない内容です。」

「それを、ギュッと2~3時間にまとめています。」

「…」

「いかがでしょうか?」

僕たちはほぼ同時にうなずいた。

「ぜひ、お願いします。」

その瞬間。

僕たちの“本当の意味でのマイホーム探し”が始まった。

見付太郎は、明るい笑顔で話し始めた。

「ありがとうございます。それでは始めましょう。」

「まず最初に――」

「土地を購入するということは、少し難しい言い方をすると――」

👉 “土地の所有権を取得すること”です。

(所有権…)

「ですが、所有しているからといって――」

「好き勝手に使えるわけではありません。」

・都市計画法
・建築基準法
・消防法
・各種条例

「これらを守った上で――」

👉 その範囲内で自由に使える権利

それが土地の所有権です。

「そしてこの権利は――」

👉 子どもへ引き継ぐこともできる
👉 売却することもできる
👉 貸すこともできる

「つまり、資産でもあるということです。」

僕は静かに頷いた。

すると見付太郎は、少し視点を変えた。

「そしてもう一つ大事なことがあります。」

「マイホームは――」

👉 生活必需品です。

「えっ?」

「確かに何千万円と高額です。」

「ですが――」

👉 高級時計や宝石とは違います

「“衣・食・住”の中の、“住”です。」

なるほど、と僕は思った。

「私たちは子どもの頃から――」

👉 食べること
👉 着ること

は自然と教わります。

「ですが、“住まい”についてはどうでしょう?」

「…」

「私は、自分で家を建てるまで――」

👉 ほとんど意識したことがありませんでした。

「良地さんはいかがですか?」

「確かに…そうかもしれません。」

僕は素直に答えた。

見付太郎はゆっくり頷き、続けた。

「ここからが、とても大切なお話です。」

「人は――」

👉 育った環境によって、住まいの価値観が全く違います。

「たとえ夫婦であっても、です。」

僕は隣の夢見子を見た。

夢見子も、こちらを見ていた。

「例えば――」

・実家は戸建てか?マンションか?
・持ち家か?賃貸か?
・広いか?狭いか?
・新しいか?古いか?
・きれいか?雑然としているか?

「これだけでも、かなり違います。」

「さらに――」

・転勤族だったのか
・地元に根付いていたのか
・地方か都市部か

「これも大きく影響します。」

「つまり――」

👉 “当たり前”が違うんです。

その言葉に、ハッとした。

確かに――

僕にとっての普通と、夢見子にとっての普通は違う。

「ですから最初にやるべきことは一つです。」

見付太郎ははっきり言った。

👉 夫婦で“住まいの価値観”を話し合うこと

「何を大事にしたいのか」

「何は譲れないのか」

「全部は叶わないかもしれません。」

「ですが――」

👉 お互いを理解することが何より大切です。

部屋が少し静かになった。

僕は、夢見子のことを考えていた。

(ちゃんと聞いたことなかったな…)

すると見付太郎は、最後に優しく言った。

「マイホームは、人生で最も高い買い物の一つです。」

「ですが――」

👉 正しい順番で進めれば、失敗は防げます。

「私も全力でお手伝いします。」

「一緒に成功させましょう。」

その言葉に――

不思議と安心感が生まれた。

僕は小さくうなずいた。

「…なるほど。」

でもその時の僕は、まだ知らなかった。

👉 この“夫婦の価値観の違い”が
👉 後の大きな判断に影響することを

 

第3章

今買って、マイホームにあと何年住めるのか?

 

 

見付太郎は、少し間を置いてから続けた。

「ところで――」

その一言で、空気が少し変わった。

「そもそも、マイホームは“本当に必要”なのでしょうか?」

「え…?」

僕は思わず顔を上げた。

「住まいに対する考え方は、人それぞれです。」

・絶対に持ち家がいい人
・一生賃貸でいいと考える人

「どちらが正しい、というものではありません。」

「例えば――」

👉 転勤が多い方
👉 将来、親の介護で実家に戻る予定がある方

「そういう方にとっては、賃貸の“身軽さ”は大きなメリットです。」

「だからこそ――」

👉 “買う前提”に立つ前に、本当に必要かを考える

「これがとても重要です。」

そして、僕の目をまっすぐ見て聞いた。

「良地さんはいかがですか?」

僕は少し考えてから答えた。

「…小さくてもいいので、自分の家が欲しいです。」

横を見ると、夢見子も静かにうなずいていた。

「その点は、妻も同じです。」

見付太郎は、安心したように微笑んだ。

「分かりました。」

「それでは――」

👉 “購入する前提”でお話を進めていきましょう。

そして次の瞬間。

空気が少し引き締まった。

「では、ひとつ質問です。」

「……?」

「仮に――」

👉 日本人の平均寿命まで生きるとしたら

「あと、何年生きられますか?」

「……え?」

あまりにも突然の質問に、

頭が一瞬止まった。

(あと何年…?)

「申し訳ありません、驚きますよね。」

見付太郎は軽く笑った。

「ですが、とても大事な話です。」

僕は頭の中で計算した。

「えっと…」

「僕は今35歳なので…」

👉 81歳 − 35歳 = 46年

「妻は31歳なので…」

👉 87歳 − 31歳 = 56年

「だいたい、それくらいですかね…」

言いながら、少し不思議な感覚になった。

(46年…?)

(56年…?)

長いのか、短いのか――

よく分からない。

見付太郎は静かにうなずいた。

「ありがとうございます。」

「今のお話はあくまで――」

👉 平均寿命まで生きた場合の“仮定”です。

「ですが、この数字を聞いて――」

👉 「そんなに長く生きられるのか」と思う方
👉 「もうそれだけしかないのか」と感じる方

「感じ方は人それぞれです。」

僕は正直、こう思っていた。

(意外と…短いな)

すると見付太郎が、ゆっくりと言った。

「誰しも――」

👉 限りある時間の中で生きています。

部屋の空気が、少し静かになる。

「そして――」

👉 その時間の大半を過ごす場所

それが――

👉 マイホームです。

その言葉が、深く刺さった。

「これから取得するマイホームは――」

👉 家族の思い出が積み重なる場所
👉 日常のほとんどを過ごす場所
👉 人生の“土台”となる場所

「つまり――」

👉 “何年住むのか”という視点は、非常に重要なんです。

僕は少し前のめりになった。

「例えば――」

見付太郎は続ける。

「仮に今、家を購入したとして――」

👉 そこに40年住むのか
👉 30年で手放すのか
👉 20年しか住まないのか

「それによって――」

👉 選ぶべき土地
👉 選ぶべき家
👉 かけるべき予算

すべてが変わってきます。

「……」

「逆に言えば――」

👉 “何年住むか”を考えずに家を買うのは危険です。

その言葉に、僕はドキッとした。

(そんなこと…考えたことなかった)

「多くの方が――」

👉 “今の欲しい”で家を考えます

「ですが本来は――」

👉 “人生全体の中でどう住むか”で考えるべきなんです。

僕は夢見子の方を見た。

夢見子も、真剣な表情をしていた。

(ただ欲しいだけじゃダメなんだな…)

見付太郎は、少しだけ優しく微笑んだ。

「焦る必要はありません。」

「ですが――」

👉 “時間”という視点を持つこと

「これが、後悔しないマイホーム購入の第一歩です。」

僕は静かにうなずいた。

「…なるほど。」

でもこの時の僕は、まだ気づいていなかった。

👉 「何年住めるか」を考えることが
👉 この後の“お金の話”に直結していくことを

 

第4章

資産価値が継続される「買っても良い物件」と

資産価値が極端に減る「買ってはいけない物件」

 

 

見付太郎は、少し真剣な表情に変わった。

「先ほどのお話からすると――」

👉 一日でも早くマイホームが欲しい

そう思いますよね。」

「はい…正直、そう思います。」

僕は素直に答えた。

「ですよね。」

見付太郎は軽くうなずいた。

「ですが――」

👉 ここで“非常に重要な注意点”があります。

空気がピンと張り詰める。

「不動産には――」

👉 “買っていい物件”と
👉 “買ってはいけない物件”があります。

「……」

「そして――」

👉 それを見極められるかどうかで、人生が変わります。

思わず息をのんだ。

「建物については比較的分かりやすいです。」

「例えば――」

👉 ご夫婦の残りの人生
👉 約50〜60年

「この期間を安心して住み続けられるだけの――」

👉 耐久性・性能を備えた家かどうか

「これは最低条件です。」

僕はゆっくりとうなずいた。

(長く住む前提で考えなきゃいけないんだな…)

すると見付太郎は、少し声のトーンを落とした。

「ですが――本当に怖いのは“土地”です。」

「え?」

「建物は年数とともに価値が下がる。」

👉 これは誰でも理解しやすいです。

「ですが土地は違います。」

👉 上がることもあれば
👉 下がることもある

「そして――」

👉 “大きく下がる土地”が存在します。

僕は思わず前のめりになった。

「例えば――」

見付太郎は、ゆっくりと言葉を選びながら話した。

「過去に“土地は必ず上がる”と言われた時代がありました。」

👉 バブル期(1986年〜1991年)

「この時代は、異常でした。」

👉 買えば値上がりする
👉 持っていれば儲かる

「ですが――」

👉 バブルは崩壊しました。

「……」

「その結果、日本は大きなダメージを受けました。」

「そして私は思います。」

👉 あの時代は、もう来ないでしょう。

その言葉には、重みがあった。

「さらに今は――」

👉 少子高齢化
👉 人口減少
👉 空き家増加

「つまり――」

👉 土地が余っていく時代です。

僕の中で、何かが変わり始めた。

(あれ…土地って安全じゃないのか…?)

見付太郎は続けた。

「もちろん例外はあります。」

👉 駅に近い
👉 需要が高い
👉 希少性がある

「こういった土地は――」

👉 将来も価値を維持しやすい

「ですが逆に――」

見付太郎は、少しだけ強い口調になった。

👉 “買ってはいけない物件”を買ってしまうと…

「どうなると思いますか?」

「……」

僕は言葉が出なかった。

「最悪の場合――」

👉 半額以下になることもあります。

「えっ…!?」

「それだけではありません。」

👉 売れない土地になる可能性もあります。

「売れない…?」

「はい。」

👉 買い手がつかない
👉 価格を下げても売れない

「最終的には――」

👉 “処分するためにお金を払う”

そんなケースすらあります。

背筋がゾッとした。

(そんなこと、あり得るのか…?)

見付太郎は静かに具体例を挙げた。

「例えば――」

👉 道が狭く、車が入れない土地
👉 崩れかけた擁壁(高さ2m以上)がある土地
👉 再建築が難しい土地

「こういった物件は――」

👉 将来、非常に売りにくくなります。

「……」

僕は言葉を失っていた。

(“土地なら安心”って思ってた…)

すると見付太郎は、少し優しく言った。

「誤解しないでください。」

「不動産は怖いものではありません。」

「ただ――」

👉 “選び方を間違えると危険”なだけです。

その言葉に、少しだけ安心した。

「ですから結論はシンプルです。」

見付太郎は、はっきりと言った。

👉 “買っても良い物件”を買うこと

「それだけです。」

「ですが――」

👉 それを見極める知識が必要です。

部屋が静まり返る。

僕は強く思った。

(知らないまま買ってたら…危なかった)

見付太郎は、少し笑って言った。

「詳しい判断基準は、また別の機会にしっかりお話しします。」

「ですが今日のところは――」

👉 “良い物件と悪い物件がある”という事実

「これだけでも、覚えて帰ってください。」

僕は深くうなずいた。

「…はい。」

でもこの時の僕は、まだ知らなかった。

👉 “良い土地”を選べても
👉 “買い方”を間違えれば失敗することを

 

第5章

マイホームを持つきっかけと居住期間

 

 

見付太郎は、少し柔らかい表情で続けた。

「ところで――」

「良地さんは、今回どうしてマイホームを探そうと思われたのですか?」

「何か“きっかけ”があったのでしょうか?」

「もしよろしければ教えてください。」

「物件をご提案する際のヒントになるかもしれませんので。」

僕は少し考えてから、ゆっくり話し始めた。

「そうですね…」

「結婚した当初は、今のアパートでも十分だったんです。」

「でも――」

👉 家族が増えて
👉 生活が変わって

「今は、ちょっと手狭に感じています。」

夢見子の方をちらっと見る。

「実は…妻のお腹には、2人目の子どもがいます。」

見付太郎の表情がパッと明るくなった。

「それはおめでとうございます!」

「ありがとうございます。」

僕は少し照れながら続けた。

「子どもが大きくなるにつれて――」

👉 荷物がどんどん増えて
👉 収納が全然足りなくて

「気がついたら、どの部屋も物置みたいになってしまって…」

「正直、家にいても落ち着かないんです。」

「なるほど…」

見付太郎は静かにうなずいた。

「それに最近は――」

👉 リモートワークが増えて
👉 家にいる時間も長くなって

「余計に“このままでいいのかな”って思うようになりました。」

「あと、子どもが再来年から小学校なので――」

👉 そろそろ考えないとな、と。

「妻も“どこの小学校に入れるか”を気にしているみたいですし。」

「それと――」

僕は少し笑いながら言った。

「会社の同僚とか、昔の友達とか――」

👉 “家を建てました!”って増えてきて

「年賀状とかで写真付きで送られてくるじゃないですか。」

「はいはい(笑)」

見付太郎も笑った。

「幸せそうな家族写真ですよね。」

「そうなんですよ。」

「別に焦ってるわけじゃないんですけど…」

👉 “そろそろかな”っていう感じです。

見付太郎は大きくうなずいた。

「なるほど、よく分かります。」

「とても自然な流れです。」

「実際、マイホームを持つきっかけは人それぞれですが――」

👉 最も多い理由の一つは“子どもの成長”です。

「やっぱりそうなんですね。」

「はい。」

「親として――」

👉 子どもに良い環境を与えたい
👉 のびのび育ってほしい
👉 友達が気軽に遊びに来られる家にしたい

「そういう気持ち、ありますよね。」

「…ありますね。」

僕は素直に答えた。

すると見付太郎は、少しだけ視点を変えた。

「では――」

「ひとつだけ、一緒に考えてみてください。」

「……?」

「これから購入するマイホームに――」

👉 お子さんは“あと何年”住むと思いますか?

「え…?」

僕は一瞬、言葉に詰まった。

(何年…?)

見付太郎は静かに続けた。

「例えば――」

👉 今4歳のお子さんが
👉 高校卒業の18歳まで住むとすると

👉 約14年です。

「14年…」

思ったより、短かった。

「もちろん――」

👉 大学に進学するか
👉 就職するか
👉 実家に残るか

「それは分かりません。」

「ですが一般的には――」

👉 一度家を出ると、戻ってこないケースが多いです。

「……」

僕の中で、何かが引っかかった。

(え…そんなものなのか…?)

見付太郎は続けた。

「一方で――」

👉 ご夫婦がその家に住む期間はどうでしょうか?

第3章で聞いた数字が、頭に浮かぶ。

👉 45年
👉 50年
👉 それ以上

「圧倒的に長いですよね。」

「…確かに。」

「つまり――」

見付太郎は、ゆっくりと言った。

👉 “子どものため”の時間よりも
👉 “夫婦のため”の時間の方が、はるかに長いんです。

その言葉に、ハッとした。

僕はずっと――

👉 「子どものために家を買う」

そう思っていた。

でも――

👉 本当に長く住むのは、自分たちだ。

「誤解しないでください。」

見付太郎は優しくフォローした。

「お子さんのために家を考えることは、とても素晴らしいことです。」

「ですが――」

👉 それだけで決めてしまうのは、少し危険です。

「……」

「長い目で見れば――」

👉 “ご夫婦自身のための家”として考えることが大切です。

部屋が静かになった。

僕は夢見子の方を見た。

夢見子も、少し考え込んでいるようだった。

(俺たちの家、なんだよな…)

見付太郎は、最後にこう言った。

「きっかけは“子ども”でもいいんです。」

「ですが――」

👉 “誰のための家か”を見失わないこと

「これが、後悔しないマイホーム計画の大事なポイントです。」

僕はゆっくりとうなずいた。

「…なるほど。」

この時、僕の中で――

👉 “家を買う理由”が少し変わった気がした。

 

第6章

子どもの小学校区で土地を探したい

 

 

見付太郎は、少し間を置いてから切り出した。

「今回の土地探しですが――」

「良地さんは“お子さんの学区”について、どのようにお考えですか?」

その瞬間だった。

「もちろん、それが大前提です。」

間髪入れず、夢見子が答えた。

「今住んでいる場所と同じ小学校区がいいです。」

「子どもの友達もたくさんいますし――」

👉 生活も便利で
👉 この地域が気に入っているので

その言葉には、迷いがなかった。

見付太郎は優しくうなずいた。

「なるほど、よく分かります。」

「実際に――」

👉 学区で土地を限定されるお客様は、とても多いです

「特にお子さんがすでに通学している場合は、なおさらですね。」

そして、ゆっくり僕の方を見た。

「ご主人様も同じお考えですか?」

僕は少し考えてから答えた。

「そうですね…」

「良い物件があれば、今の学区でも問題ないとは思っています。」

「ただ――」

👉 正直、学区にはそこまでこだわっていません

「どちらかというと…」

👉 通勤時間の方が気になります

「今は会社まで1時間くらいかかるので――」

👉 本当は30分以内が理想です

その瞬間。

空気が、少しだけ変わった。

見付太郎は静かにうなずいた。

「なるほど…」

そして、ゆっくりと言葉を選びながら話し始めた。

「今のお話、とても大切です。」

「奥様は“学区”を重視されている。」

「ご主人は“通勤時間”を重視されている。」

👉 つまり、ご夫婦で優先順位が違うということです。

夢見子が静かに言った。

「はい…」

「主人の考えは前から聞いています。」

「なので――」

👉 この点は、夫婦で意見が違います。

その言葉は、はっきりしていた。

見付太郎は穏やかにうなずいた。

「とても良いことだと思います。」

「え…?」

僕は思わず聞き返した。

「意見が違うこと自体は、全く問題ではありません。」

「むしろ――」

👉 大事なのは“違いを認識していること”です。

その言葉に、少し救われた気がした。

「ただし――」

見付太郎は続けた。

👉 このまま曖昧なまま進めるのは危険です。

「……」

「土地選びにおいて“学区で絞る”というのは――」

👉 エリアを極端に狭くすることになります。

「つまり――」

👉 良い土地が見つかりにくくなる
👉 条件の妥協が増える

「可能性があります。」

夢見子は少し考え込んでいた。

すると、ぽつりとつぶやいた。

「たしかに…」

「今のアパートも――」

👉 駅に近くて
👉 新築で
👉 間取りも良くて
👉 予算内だったから

「ここに決めたんですよね。」

「でも――」

👉 賃貸だから、そこまで深く考えていなかった

「この地域って…土地、すごく高いですよね。」

見付太郎はうなずいた。

「はい、市内でも高いエリアです。」

「駅に近いので――」

👉 資産価値は高い地域です

「ただし――」

👉 土地価格が高い分、別の問題が出てきます

「……?」

「土地にお金をかけすぎると――」

👉 建物の予算を削る必要が出てくる

「……!」

「つまり――」

👉 “理想の家”が建てられなくなる可能性があります

僕は思わず前のめりになった。

そのタイミングで――

見付太郎は一枚の資料を差し出した。

「例えば、こちらの物件です。」

「ご存じですか?」

「いえ…初めて見ました。」

「80坪で…2400万円ですか…」

「結構いい値段ですね…」

でも僕は、少しワクワクしていた。

「これだけ広ければ――」

👉 庭でバーベキューもできそうですし
👉 テント張ってキャンプもできそうですね

「ちょっと見てみたいです!」

すると見付太郎は、少し笑って言った。

「バーベキュー、いいですね。」

「憧れます。」

そして――

少しだけ真剣な顔になった。

「ですが――」

👉 見に行くのは、まだ早いです。

「え…?」

「他にも検討すべきことが、たくさんあります。」

「土地購入で失敗したくないですよね?」

「もちろんです…」

すると見付太郎は、はっきりと言った。

👉 “土地から先に買う”のは絶対にやめましょう。

「えっ!?」

「それ…ダメなんですか?」

「はい。」

👉 ほぼ確実に失敗します。

その言葉は、強烈だった。

「どうしてですか…?」

「その理由は、後ほど詳しくお話しします。」

「ですが――」

👉 “順番”を間違えると、すべてが崩れます。

部屋の空気が、一気に引き締まった。

「確かにこの物件は――」

👉 希少性がある
👉 なかなか出ないエリア

「一見、良さそうに見えます。」

「ですが――」

👉 “良地さんにとって良い物件か”は別問題です。

「……」

「不動産は“早い者勝ち”の側面があります。」

「ですが――」

👉 “焦って買う”のは最悪です。

「大切なのは――」

👉 準備をして
👉 正しい手順で
👉 着実に進めること

僕は静かにうなずいた。

すると見付太郎は、最後にこう問いかけた。

「もう一度、考えてみてください。」

👉 学区
👉 通勤時間

「これらは――」

👉 10年後も30年後も変わらない“絶対条件”でしょうか?

「……」

「学区は、お子さんが通う間だけの話です。」

「通勤も――」

👉 転勤
👉 異動
👉 退職

「変わる可能性があります。」

「それよりも――」

👉 もっと長く影響する条件があるはずです。

僕は、完全に考え込んでいた。

「…そこまで考えていませんでした。」

「一度、持ち帰って――」

👉 夫婦でしっかり話し合ってみます

見付太郎は静かにうなずいた。

「ぜひ、そうしてください。」

そして最後に、こう言った。

「将来は、誰にも分かりません。」

「ですが――」

👉 一つだけ対策があります。

「どうなってもいいようにしておくことです。」

「……?」

「つまり――」

👉 住める間は住む
👉 住まなくなったら貸す
👉 売る
👉 子どもに引き継ぐ

👉 どの選択もできる物件を選ぶこと

「それが――」

👉 資産価値のある不動産です。

僕は、深くうなずいた。

(“選べる家”を買うってことか…)

この時、僕の中で――

👉 “場所選び”の基準が大きく変わり始めていた。

第7章

100点満点の土地選び

 

 

見付太郎は、少し笑いながら話を続けた。

見付太郎
「土地探しからマイホームをご検討されるお客様の要望で、とても多いのがこんな感じです。

『土砂災害の心配がなくて、洪水ハザードにもかからない安全な場所で、地盤が良くて、子どもの学区内で、日当たりが良くて…』

さらに――

『夫婦2台+来客用1台の駐車場が取れて、前面道路は広くて交通量が少なくて、買い物や駅も近くて、建築条件は無しで、しかも価格は相場より安くて予算内で…』

……さて、そんな土地、ありますかね?」

夢見子
「……あ、なんか……私たちも、ほとんど同じこと思ってました。」

見付太郎
「そうですよね。とてもよく分かります。誰だって理想はそうですから。

でも正直に申し上げると――
“その条件、全部満たす土地はほぼ出ません。”」

一瞬、空気が止まった。


「……やっぱり、そうなんですね。」

見付太郎
「はい。厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、多くの方が“存在しない土地”を一生懸命探してしまっているんです。

そして結果として――

『いい土地がない』と悩み続けてしまう。」

夢見子
「確かに……探しても探しても“決め手がない”って感じでした。」

見付太郎
「もう一つよくあるのが、“比較”です。

例えば、知人が家を建てた場合――
『あの人よりいい土地にしたい』
『あの家より条件がいいところがいい』

こういう心理が無意識に働くことも多いんです。」


「……ありますね。正直、ちょっと思ってました。」

見付太郎
「それが悪いわけではありません。ただ――

その状態は“隣の芝は青く見える”状態です。

どれだけ探しても、
“もっと良い土地があるのではないか”という思考から抜け出せなくなります。」

少しの沈黙。

僕たちは顔を見合わせた。

見付太郎は、少し真剣な表情になった。

見付太郎
「ここで、とても大切なことをお伝えします。

本来、土地というのは――
“マイホームを実現するための手段”です。

それなのに、いつの間にか――
“土地を買うこと自体が目的”になってしまう方が多いんです。」

夢見子
「……あ、それ、ちょっと分かるかも。」

見付太郎
「ですよね。

そして、その状態で土地を決めてしまうと――

・もっといい土地が出て後悔する
・建物にお金をかけられなくなる
・資金計画が崩れる

こういった“よくある失敗”につながります。」


「じゃあ……どうやって選べばいいんですか?」

見付太郎は、ゆっくりと言葉を選びながら答えた。

見付太郎
「答えはシンプルです。

“土地探し”ではなく、“土地選び”をすることです。」

夢見子
「土地探しと土地選び……何が違うんですか?」

見付太郎
「大きく違います。

“土地探し”は――
条件に合うものを探し続ける行為。

一方、“土地選び”は――
自分たちにとって何が一番大切かを決めて、優先順位で判断する行為です。」


「優先順位……」

見付太郎
「はい。

例えば――
・安全性
・予算
・通勤
・学区
・広さ
・日当たり

これら全部を100点にすることはできません。

だからこそ、“何を優先するか”を決める必要があるんです。」

夢見子
「……全部欲しいって思ってました。」

見付太郎
「皆さんそうです(笑)

でも現実は――
“80点の土地を決められる人”が成功します。」


「80点……」

見付太郎
「はい。

そしてもう一つ大事なのが――
“誰と選ぶか”です。

実際に満足している方の多くは、例外なく“良い相談相手”がいます。」


「住宅会社の担当者、ですか?」

見付太郎
「そうです。

『住宅選びはパートナー選び』という言葉がありますが、まさにその通りです。」

夢見子
「でも、私たちまだ住宅会社は決まっていなくて……」

見付太郎
「それでいいんです。むしろ自然な流れです。

静岡県内だけでも建設業者は1万社以上あります。すべて比較することは不可能です。

だからこそ――
“出会ったご縁”を大切にすることが重要なんです。」


「なるほど……」

見付太郎
「あともう一つ、知っておいていただきたいのが“建築条件付き土地”です。」

夢見子
「よく見ますよね、それ。」

見付太郎
「はい。ただし――

その土地を買うと、建てる会社は“指定された会社のみ”になります。」


「えっ、そうなんですか!?知らなかった……」

見付太郎
「小さく書いてあることが多いので、見落としやすいんです。

もちろんメリットもありますが――

・建てたい会社が決まっている人
・こだわりが強い人

には、合わない場合もあります。」

夢見子
「……なんとなく“お得そう”って思ってました。」

見付太郎
「その感覚は自然です。ただ――

安易に決めてしまうと
“本当に建てたかった家が建たない”という結果になることもあります。」

僕は深くうなずいた。

見付太郎
「最後に一つだけ。

100点満点の土地は存在しません。

でも――
“自分たちにとっての正解の土地”は必ずあります。

それを見つけるために必要なのは、
探し続けることではなく、“選ぶ力”です。」


「……なんか、少し見えた気がします。」

夢見子
「うん。“全部叶える”じゃなくて、“決める”なんですね。」

見付太郎は静かに微笑んだ。

見付太郎
「その通りです。そこに気づけた方は、もう半分成功していますよ。」

 

 

 

第8章

土地と建物はセットで検討

『50~60点の土地選び』と『パートナー選び』

 

 

見付太郎は、少しだけ姿勢を正した。

これまでとは違う――
「ここからが本題だ」という空気が、自然と伝わってきた。

見付太郎
「さて、ここからが本題です。

“土地選び”の際、私がお薦めしている考え方をお話しします。」

僕たちは思わず身を乗り出した。

見付太郎
「お二人もネットで物件を見ていると思いますが――

正直なところ、ネットの情報だけでは分からないことがほとんどです。」


「確かに……写真だと良さそうに見えても、現地に行くと違うことありますよね。」

見付太郎
「その通りです。

・思っていたより道が狭い
・周囲の雰囲気が違う
・なんとなく違和感がある

逆に――

『あれ?ここ、なんかいいかも…』

と感じる土地に出会うこともあります。」

夢見子
「ありますね……“理由は分からないけどいい感じ”って。」

見付太郎はゆっくりとうなずいた。

見付太郎
「そうなんです。

不思議なことに――
“住むイメージが自然と湧く土地”というのがあるんです。」

一呼吸おいて、続けた。

見付太郎
「そういう土地は、決して100点ではありません。

むしろ――
点数をつけるなら50点〜60点くらいです。」


「えっ……そんなに低いんですか?」

見付太郎
「はい。

でも、ここが重要です。

その土地に――
“あなたが本当に建てたい家”が建ったとしたらどうでしょう?」

夢見子
「……あ。」

見付太郎
「その瞬間、50点の土地が――
90点、もしくは100点に“化ける”可能性があります。」

僕たちは言葉を失った。

見付太郎
「多くの方がやってしまうのは――

土地100点+建物100点=200点を求めることです。

でも、それはほぼ不可能です。」

少しだけ間を置いて、静かに続けた。

見付太郎
「そうではなく――

“土地と建物を合わせて100点”を目指す。

これが現実的で、そして成功する考え方です。」


「……なるほど。」

見付太郎
「ポイントはシンプルです。

その土地に立ったときに――

・暮らしのイメージが湧くか
・そこに理想の家が建つか
・その生活で家族が幸せになれるか

これが“成立するかどうか”です。」

夢見子は、少しだけ目を輝かせた。

夢見子
「なんか……急に分かりやすくなりました。」

見付太郎
「この考え方で土地を見ると――
土地選びは一気にシンプルになります。」

そして、表情が少しだけ引き締まった。

見付太郎
「逆に、絶対に避けたいケースもあります。」


「どんなケースですか?」

見付太郎
「土地にこだわりすぎて、予算を使いすぎることです。」

空気が少し重くなった。

見付太郎
「その結果――

・建物のグレードを下げる
・外構(庭)を削る
・必要な工事費を削る

こういうことが起こります。」


「……それって結構ありそうですね。」

見付太郎
「はい。そして――

このパターンは、ほぼ確実に後悔します。」

少し間を置き、静かに語り始めた。

見付太郎
「私はこれまで、たくさんの家を見てきました。

立派な家なのに――
1年経っても、3年経っても、庭が未完成のままの家。」

情景が浮かぶようだった。

見付太郎
「土のままの庭。雑草が伸び放題。

子どもの自転車や遊具が無造作に置かれ、使われていない物が積み上がっている――」

夢見子
「……なんか、想像できます。」

見付太郎
「こういう家を見るたびに、少し切なくなるんです。

なぜなら――
最初の“資金配分”で防げたことだからです。」

そして、ゆっくりと言った。

見付太郎
「“家”と“庭”が整って――
初めて“家庭”になります。」

僕たちは言葉を失った。

見付太郎
「外構工事の理想は、建物価格の約10%です。

例えば建物が2,500万円なら――
庭に250万円。」


「そんなに必要なんですね……」

見付太郎
「最低でも150万円は確保したいところです。

これを最初に取っておかないと――
後からやろうと思っても、ほぼできません。」

夢見子
「どうしてですか?」

見付太郎
「新生活が始まると――

・家具
・家電
・インテリア
・子どもの教育費

次から次にお金が必要になります。」


「確かに……」

見付太郎
「仮にお金が貯まったとしても――

多くの方は“繰り上げ返済”を選びます。

それが悪いわけではありません。

ただ――
庭は、どんどん後回しになります。」

静かな現実だった。

見付太郎は、少し柔らかく微笑んだ。

見付太郎
「だからこそ――

土地と建物、そして庭。

すべてを“最初からセットで考える”ことが大切なんです。」

僕はゆっくりとうなずいた。


「……今まで、土地しか見ていませんでした。」

夢見子
「うん……“家づくり全体”で考えてなかった。」

見付太郎
「そこに気づけたのは、とても大きいですよ。」

そして、少し前に身を乗り出した。

見付太郎
「それでは――

ここからは、より具体的なお話に進みましょう。

“資金計画”についてです。」


「……はい。お願いします。」

第9章

土地に割り当てる予算は

『建物のクオリティー』を優先して決める

 

 

見付太郎は、テーブルの上に一枚の紙を置いた。

そこには、シンプルな2つの式が書かれていた。

見付太郎
「まずは、大前提です。

マイホーム購入には、必ずこの2つの式が成り立ちます。」

『欲しい土地』+『欲しい建物』+『諸経費』=『購入価格』
『自己資金』+『借入金』=『購入価格』

見付太郎
「この2つが一致しなければ――
その計画は“成立しない”ということです。」

僕は思わず息を飲んだ。


「……シンプルだけど、逃げ場がないですね。」

見付太郎は静かにうなずいた。

見付太郎
「はい。そして多くの方がここで間違えます。

それは――
“土地から考えてしまうこと”です。」

夢見子
「え……ダメなんですか?」

見付太郎
「ダメではありません。

ただ――
“失敗しやすい順番”です。」

少し間を置いて、続けた。

見付太郎
「では、具体的に考えてみましょう。」

■仮の資金計画

・土地:1,200万円
・建物:3,800万円
・諸経費:800万円

👉 合計:5,800万円

見付太郎
「ここまでは、多くの方がイメージできます。

ですが――
本当に重要なのはここからです。」

僕たちは自然と前のめりになった。

見付太郎
「この5,800万円を――

どうやって用意するのか?」

夢見子
「自己資金と、ローン……ですよね。」

見付太郎
「その通りです。

例えば――」

・自己資金:1,000万円
・借入金:4,800万円

👉 合計:5,800万円

見付太郎
「これで“成立”します。」


「でも……4800万って結構大きいですよね。」

見付太郎
「そうですね。

だからこそ――
“借りられる額”ではなく、“返せる額”で考える必要があります。」

空気が引き締まった。

見付太郎
「例えば今回のケースだと――

毎月の返済は約14.5万円前後になります。」


「今の家賃の倍ですね……」

見付太郎
「そうです。

ここで多くの方がこう考えます。

『じゃあ予算を下げよう』と。」

夢見子
「それって普通じゃないですか?」

見付太郎
「はい。普通です。

でも――
ここに大きな落とし穴があります。」


「落とし穴……?」

見付太郎
「“どこを削るか”です。」

一瞬の静寂。

見付太郎
「多くの方は――

・土地を優先して残し
・建物の予算を削ります」

夢見子
「……あ、それやりそうです。」

見付太郎
「そして結果――

“住み始めてから後悔する家”になります。」


「そんなに違うものですか?」

見付太郎は、ゆっくりと言葉を選んだ。

見付太郎
「10年後、20年後を想像してみてください。

あなたの満足度を決めるのは――
どちらでしょうか?」

僕たちは黙った。

見付太郎
「土地ですか?
それとも――家ですか?」

夢見子
「……家、ですね。」

見付太郎
「そうなんです。

毎日触れるのは――
“建物”と“暮らし”です。」

静かに、しかし確信を持って続けた。

見付太郎
「だから私はこう考えます。

“建物のクオリティーは、絶対に落としてはいけない”」


「……なるほど。」

見付太郎
「ではどうするか?

答えはシンプルです。」

■正しい土地予算の決め方

総予算 - 建物予算(+諸費用)= 土地予算

見付太郎
「つまり――

“土地は残った予算で買うもの”です。」


「……逆なんですね。」

見付太郎
「そうです。

これが“失敗しない順番”です。」

夢見子は深くうなずいた。

見付太郎
「もし希望エリアで予算に合う土地がなければ――

・エリアを広げる
・条件を見直す

これで対応できます。」


「でも……場所って大事じゃないですか?」

見付太郎
「もちろん大事です。

ですが――
“優先順位”の問題です。」

そして、少しだけ柔らかく微笑んだ。

見付太郎
「例えば――

友人の家に遊びに行って

『いい家だね』と感じたこと、ありませんか?」

夢見子
「あります!」

見付太郎
「その時――

“土地がいいね”とは言わないですよね?」


「……確かに。」

見付太郎
「人は“暮らし”を見ています。

そして――
その中心にあるのが“家”です。」

夢見子は、何かに気づいたように顔を上げた。

夢見子
「友達が袋井に家を買ったんですけど……

すごく素敵で、すごく幸せそうでした。」

見付太郎
「それが答えです。」

少しだけ、間を置いて。

見付太郎
「土地・建物・資金計画。

この3つをバランスよく整えた結果――
“満足する家”になります。」

僕はゆっくりとうなずいた。


「……今まで、完全に順番を間違えてました。」

見付太郎
「気づけたなら大丈夫です。

むしろ今が一番いいタイミングです。」

そして、静かに締めくくった。

見付太郎
「最後に一つだけ。

土地は“場所”です。
家は“暮らし”です。

あなたの人生をつくるのは――
どちらでしょうか?」

僕たちは、迷わず答えた。

僕・夢見子
「……暮らしです。」

見付太郎は、満足そうにうなずいた。

見付太郎
「それでは――

次は“失敗しない資金配分”について、もう少し深く見ていきましょう。」

 

第10章

土地の予算を決めて物件を見に行く前に候補の住宅会社を決めましょう
(個別の現場見学、バス見学会参加等の活用)

 

見付太郎「それでは第10のポイントに入りますね。ここはとても重要です。
土地を見に行く前に、候補の住宅会社を決めておきましょう。」

僕「えっ、土地より先に住宅会社ですか?」

夢見子「普通は土地から探すイメージでした…」

見付太郎「そう思われる方がほとんどです。ですが、実は順番が逆なんです。
先ほどもお話ししましたが、建物の予算を安易に下げるべきではありません。」

僕「はい、家は家族を守るものって話ですよね」

見付太郎「その通りです。雨風や暑さ寒さだけでなく、地震や台風、洪水などの災害から家族を守る“シェルター”ですからね。ここは絶対に妥協してはいけないポイントです。」

夢見子「確かに…安心できる家にしたいです」

僕「特に静岡は地震も心配ですしね」

見付太郎「そうですね。だからこそ“どの会社に任せるか”が非常に重要になります。
事前にしっかり検討しておく必要があるんです。」

僕「でも、どうやって選べばいいんですか?」

見付太郎「住宅展示場も良いですが、それだけでは足りません。
実際に建てた方のお家を見せてもらったり、先輩オーナーの話を聞くのがとても参考になります。」

夢見子「リアルな意見が聞けますもんね」

見付太郎「はい。親御さんやご友人、会社の先輩などで、その会社で建てた方がいればぜひ話を聞いてみてください。工法の特徴や住み心地、良かった点・後悔した点など、とても参考になります。」

僕「会社の先輩に聞いてみようかな…」

見付太郎「いいですね。それと、バス見学会や現場見学会もおすすめです。建築中の現場や実際に住んでいるお宅を見られるので、展示場よりも現実に近い情報が得られます。」

夢見子「他のお客さんの話も聞けそうですね」

見付太郎「その通りです。他の方が何を気にしているのかも分かりますし、情報交換もできるかもしれません。そうしていくうちに、各住宅会社の“方向性”が見えてきます。」

僕「なるほど…」

見付太郎「ここで候補の住宅会社をある程度決めておくことが、その後の土地選びに大きく影響します。」

夢見子「決めておかないとどうなるんですか?」

見付太郎「建物予算が分からないままになるんです。
そうすると土地にいくら使っていいかも分からない。つまり総額も、毎月の支払いも見えません。」

僕「それは不安ですね…」

見付太郎「その状態で『いい土地が出ました!早く決めましょう!』と言われたらどうですか?」

僕「焦って判断しちゃいそうです…」

見付太郎「そうなんです。でもそれでは危険です。
“なんとなくの予算”ではなく、“根拠のある資金計画”が必要です。」

夢見子「確かに、お金の不安って大きいですもんね」

見付太郎「はい。そして実はこのお金の話、営業マンも最初はあまり深く話したがらないことが多いんです。」

僕「そうなんですか?」

見付太郎「ええ。いきなり高いと感じられてしまうと、次につながらなくなる可能性がありますからね。」

僕「営業としては分かります…」

見付太郎「ですが本来はここが一番大事なんです。
ここを曖昧にすると、お客様はずっと不安を抱えたまま家づくりを進めることになります。」

夢見子「それは嫌ですね…」

見付太郎「ですから、この段階でしっかり資金計画を立てる。そして数社比較して“しっくりくる1社”を見つけることが大切です。」

僕「1社に絞った方がいいんですか?」

見付太郎「はい。土地選びの段階では特にそうです。
複数社同時進行だと、プランのスピードもバラバラで判断が遅れてしまいます。」

夢見子「確かに混乱しそう…」

見付太郎「さらに、会社によって『建てられる・建てられない』など意見が分かれてしまい、余計に迷うこともあります。」

僕「それは判断できなくなりますね」

見付太郎「はい。土地は一点物ですから、判断のスピードがとても重要です。そのためにも信頼できるパートナーを決めておく必要があります。」

夢見子「なるほど…」

見付太郎「そしてもう一つ。価格についても大切な考え方があります。」

僕「価格ですか?」

見付太郎「はい。坪単価が高い家には、それなりの理由があります。性能や耐久性が高く、長い目で見るとメンテナンス費用が抑えられる場合も多いです。」

夢見子「逆に安い家は…?」

見付太郎「将来的にメンテナンス費用がかかる可能性があります。10〜15年後に外壁や防蟻処理などで100万円以上かかることもあります。」

僕「ちょうど教育費とかぶる時期ですね…」

見付太郎「その通りです。ですから“初期費用”だけでなく、“生涯コスト”で考えることが大切です。」

夢見子「すごく納得しました」

見付太郎「ありがとうございます。
まとめますと――」

少し穏やかに締める。

見付太郎「土地を見る前に住宅会社を絞ること。
そして根拠ある資金計画を持つこと。
これが成功する家づくりの大きなポイントです。」

僕「順番がすごく大事なんですね」

夢見子「ちゃんと準備してから動きます」

見付太郎「はい。その進め方であれば、きっと良い家づくりになりますよ。」

 

第11章

土地の予算内で市場に出ている物件の把握をしましょう

 

 

見付太郎「それでは第11のポイントに入りますね。
土地の予算内で、市場に出ている物件をしっかり把握しましょう。」

僕「いよいよ土地探しですね」

夢見子「なんだかちょっとワクワクしてきました」

見付太郎「いいですね。その気持ちも大切です。ただしここからは“情報戦”になりますよ。」

僕「情報戦ですか?」

見付太郎「はい。これまでの過程で土地の予算が見えてきたと思います。ここからはその予算内で、どんな土地が実際に売られているのかを把握する段階です。」

夢見子「ネットで探す感じですよね?」

見付太郎「その通りです。今はインターネットにほとんどの土地情報が掲載されています。不動産業者も、できるだけ早く買主を見つけたいので積極的に掲載しています。」

僕「僕も『SUUMO』とか『アットホーム』見てます」

見付太郎「やはり見ていますよね。今は皆さん同じように見ています。そこでお聞きしますが、何か気になる土地はありましたか?」

夢見子「いくつかあります。でも数が多すぎて…正直どれがいいのか分からなくて」

見付太郎「そうなんです。例えば浜松市内なら1000件以上、エリアによっては数百件単位で出ていますからね。迷うのは当然です。」

僕「じゃあどうやって絞ればいいんですか?」

見付太郎「まずはシンプルに、予算の前後で幅を持たせて拾うことです。例えば1000万円が予算なら、900万〜1100万円くらいの範囲で探します。」

夢見子「ちょっと広めに見るんですね」

見付太郎「はい。そしてその中から最低でも10件以上は候補を集めてください。できれば20件、30件あっても構いません。」

僕「そんなに見るんですか!?」

見付太郎「はい。そのくらい見ないと“相場感”が身につきませんから。」

夢見子「確かに…比較しないと分からないですね」

見付太郎「その通りです。そしてもう一つ、とても大事な視点があります。」

僕「何ですか?」

見付太郎「その土地の“欠点”を見ることです。」

夢見子「欠点ですか?」

見付太郎「はい。どんな土地も100点満点ではありません。必ず何かしらのマイナス要素があります。」

僕「例えば…?」

見付太郎「道路が狭い、日当たりが弱い、形がいびつ、周辺環境などですね。」

夢見子「実は気になってる土地があるんですけど、道が狭そうで…」

見付太郎「道路は非常に重要です。しっかり確認する必要がありますね。ただし――」

少し間を置いて。

見付太郎「そのマイナスが“自分たちにとって本当にマイナスなのか”を考えることが大切です。」

僕「どういうことですか?」

見付太郎「世間的にはマイナスでも、自分たちにとっては問題ない、むしろプラスになるケースもあるということです。」

夢見子「そんなことあるんですね…」

見付太郎「例えば、車通りが少ない=静かで安全、と考えることもできますよね。」

僕「なるほど、見方次第か…」

見付太郎「そうです。その視点を持つと、“ダメだと思っていた土地が実は良い土地だった”ということも起こります。」

夢見子「それはちょっと驚きです」

見付太郎「ちなみに一つ、よくある勘違いがあります。」

僕「なんですか?」

見付太郎「『ネットに出ていない良い土地(裏情報)があるのでは?』という考えです。」

僕「あ、それ思ってました…」

夢見子「私もです」

見付太郎「結論から言いますね。基本的にありません。」

僕「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「不動産業者も早く売りたいので、基本的にはすぐネットに掲載します。レインズやポータルサイト、各社のホームページなど、どこかには必ず出ています。」

夢見子「じゃあ結局…」

見付太郎「はい。今出ている情報の中から選ぶしかないということです。」

僕「なるほど…」

見付太郎「ただし問題はそこではありません。皆さん“情報がない”のではなく――」

少し強く言う。

見付太郎「“選び方が分からない”だけなんです。」

夢見子「確かにそうかも…」

見付太郎「膨大な情報の中から1つを選ぶわけですから、少しコツが必要です。」

僕「そのコツって何ですか?」

見付太郎「シンプルです。」

少し微笑みながら。

見付太郎「一瞬で見極める判断力と、すぐ動く行動力。これに尽きます。」

僕「シンプルだけど難しいですね…」

見付太郎「だからこそ、ここまでの準備が活きてくるんです。予算と住宅会社が決まっていれば、判断のスピードが一気に上がります。」

夢見子「つながってるんですね、全部」

見付太郎「その通りです。ここまで来れば、良い土地に出会ったときにしっかり判断できる状態になっていますよ。」

僕「よし…ちゃんと見ていきます」

見付太郎「はい。その姿勢があれば、必ず良い土地に巡り会えます。」

 

第12章

物件探しはあなたが信頼できる業者1社に絞る

 

見付太郎「それでは第12のポイントです。
物件探しは、あなたが信頼できる不動産業者1社に絞りましょう。」

夢見子「不動産のことを意識して見てみると、『物件』も多いですけど『不動産屋さん』もすごく多いですよね。」

見付太郎「そうですね。例えば磐田エリアだけでも、不動産業者は100社以上あります。」

夢見子「そんなにあるんですか!?」

僕「思ってたより多いですね…」

見付太郎「実はそれくらいあるんです。ではここで一つ質問です。
もしご自身が土地や家を売る立場だったら、どうやって不動産屋を選びますか?」

夢見子「私は…身内とか知り合いに不動産関係の人がいないか聞きますね。それか友達に紹介してもらうと思います。」

僕「自分も同じですね」

見付太郎「そうですよね。それが自然な考え方です。
ただしここで一つポイントがあります。」

少し前のめりになって。

見付太郎「その“知り合いの不動産屋さん”が、必ずしも希望エリアの物件を扱っているとは限らないんです。」

僕「え、そうなんですか?」

見付太郎「はい。例えばその方が浜松や静岡市、あるいは県外で仕事をしている場合、磐田の物件を直接扱っているとは限りません。」

夢見子「なるほど…確かにエリアが違いますもんね」

見付太郎「つまり、地元の物件=地元の不動産屋とは限らない、ということです。」

僕「意外でした…」

見付太郎「さらにもう一つ重要なことがあります。
不動産業者には“得意分野”がはっきり分かれているんです。」

夢見子「得意分野ですか?」

見付太郎「はい。例えば――」

指を折りながら説明する。

見付太郎「賃貸アパート・マンションの仲介が得意な会社、自社で賃貸経営をしている会社、管理業務がメインの会社、事業用不動産を扱う会社、建売住宅の販売が得意な会社、そして戸建て用の土地や中古住宅の仲介が得意な会社。」

僕「全然違いますね…」

見付太郎「そうなんです。一括りに“不動産屋”と言っても、中身は全く別物なんですよ。」

夢見子「じゃあ、土地探しに強い会社を選ばないとダメですね」

見付太郎「その通りです。
さらに言うと、昔のように何社も電話して探す方法は、今はあまり現実的ではありません。」

僕「ネットがありますもんね」

見付太郎「はい。結局どの不動産業者も、インターネットに出ている膨大な情報の中から物件を探しています。」

夢見子「ということは…」

見付太郎「はい。どこの会社に行っても、紹介される物件はほとんど同じなんです。」

僕「えっ、そうなんですか!?」

見付太郎「はい。違うのは“人”と“提案の仕方”だけです。
同じ物件に対して、営業マンの数だけ説明が増えるイメージですね。」

夢見子「それだと逆に迷いそうです…」

見付太郎「まさにその通りです。だからこそ――」

少し力を込めて。

見付太郎「信頼できる不動産業者を1社決めて、そのパートナーと進めることが大切なんです。」

僕「なるほど…あちこち行く必要はないんですね」

見付太郎「はい。むしろ分散すると判断がブレます。
一人の信頼できる担当者にしっかり見てもらう方が、圧倒的に効率的で安心です。」

夢見子「確かにその方がスムーズそうです」

見付太郎「今回、良地さんはマイホーム用の土地探しですよね。
つまり“戸建て住宅用の土地仲介”が得意な会社を選ぶことが重要になります。」

僕「はい、まさにそこです」

見付太郎「その分野でしたら――」

少し笑顔で。

見付太郎「当社が一番得意とするところです。」

僕「それは心強いですね!ぜひお願いしたいです」

夢見子「安心して相談できそうです」

見付太郎「ありがとうございます。
では、信頼いただけるパートナーとして、しっかりサポートさせていただきますね。」

 

 

第13章:土地は唯一無二の代物(不動産業者の裏側)

 

 

見付太郎は、少し身を乗り出すようにして話し始めた。

見付太郎「土地というのはですね、全く同じものが二つとない、非常に特殊な代物なんです。なんだか…結婚と似ていると思いませんか?」

僕(良地得太郎)「ああ、それはちょっと分かる気がしますね。僕はおかげさまで、最良のパートナーと結婚できましたけど。」

見付太郎「ごちそう様です(笑)。でもそれって、夢見子さんがその時たまたま独身で、なおかつ結婚の意思があったからこそですよね。」

僕「確かに…僕の気持ちだけじゃ成立しませんからね。」

見付太郎「そうなんです。実は土地もまったく同じで、“売りたい人”と“買いたい人”、その両方の意思とタイミングが合って初めて成立します。」

夢見子「なるほどね…確かにそうかも(^^)」

見付太郎「もう少し分かりやすく言うとですね、不動産購入の流れってこうなんです。」

「土地を見学して→気に入ったら購入申込書を書く。恋愛で言えばラブレターみたいなものですね。」

夢見子「ラブレターかぁ(笑)」

見付太郎「はい。その申込書を売主側の不動産業者が受け取った時点で、まだ物件が残っていれば基本的には購入に進めます。ただし――」

僕「ただし…?」

見付太郎「その前に他の人が申し込んでいたら、当然そちらが優先されます。」

夢見子「えっ、早い者勝ちなんですか?」

見付太郎「基本的にはそういう側面がありますね。ですから“何年も売れてないから大丈夫”という保証は一切ありません。実は同時に誰かが検討している、なんてこともよくある話です。」

見付太郎「さらに言うと、稀ではありますが、買主が申し込みをした後でも、契約前に売主が『やっぱり売るのやめます』というケースもあります。」

僕「え、それってアリなんですか…?」

見付太郎「契約前であれば可能なんです。ペナルティもありません。」

夢見子「それはちょっとショック…」

見付太郎「そうなんです。買主からすると本当にがっかりします。でもそれも含めて“ご縁”の世界なんですね。」

夢見子「パパはラッキーだったね(^^)」

僕「まぁ…そういうことにしておこうか(笑)」

夢見子「何それ(笑)」

見付太郎「まぁまぁ、お二人とも素敵なご夫婦ですよ。だからこそ家継くんも生まれたわけですしね。」

夢見子「そうだね~(^^)」

見付太郎「では話を戻しますね。」

僕「はい、お願いします。」

見付太郎「今インターネットに出ている物件でも、価格が下がった瞬間に一気に売れてしまうことがあります。」

僕「そんなに動きがあるんですね。」

見付太郎「はい。また、少し高めに設定されている物件でも、“この価格なら買います”という交渉が成立すれば契約になります。」

見付太郎「不動産がすぐ売れるか、長く売れないかは、実は“売主の事情”が大きく関係しています。」

夢見子「事情ですか?」

見付太郎「はい。例えば早く売りたい場合は相場より安く出します。逆に急いでいなければ高めに設定します。」

僕「なるほど…」

見付太郎「そこには“少しでも高く売ってあげたい”という不動産業者の人情もあるんですよ。」

見付太郎「そしてもう一つ、少し裏側の話をしてもいいですか?」

僕「ぜひ聞きたいです。」

見付太郎「人気エリアで“ちょうどいい物件”を預かった場合、あえて広告に出さないケースがあります。」

夢見子「えっ、なんでですか?」

見付太郎「来店したお客様や、特定の住宅会社の顧客だけに紹介することで、効率よく成約を目指すためです。」

見付太郎「ここで出てくるのが“両手仲介”という考え方です。」

僕「両手…?」

見付太郎「売主と買主の両方から仲介手数料をもらう取引のことです。不動産業者にとっては、非常に利益効率が良い形です。」

夢見子「なるほど…」

見付太郎「ただし、この場合どうしても“売主寄り”の取引になりやすいんです。」

僕「というと?」

見付太郎「買ってもらうことが目的になりますから、あえてデメリットを強く伝えない可能性があるということです。」

夢見子「それはちょっと怖いですね…」

見付太郎「だからこそ重要なのが“買主側の仲介業者”なんです。」

僕「自分たちの味方ということですね。」

見付太郎「その通りです。例えば契約書の内容や、地中埋設物のリスク、責任の所在など、細かい部分までしっかりチェックして交渉してくれます。」

僕「正直、僕たちは場所と広さと価格くらいしか見ていませんでした…」

見付太郎「それが普通です。でも不動産はリスクの塊でもあります。」

見付太郎はゆっくりと締めくくった。

見付太郎「だからこそ、“誰と進めるか”がとても重要なんです。物件選び以上に、パートナー選びが大切なんですよ。」

僕「なるほど…すごくよく分かりました。」

夢見子「ちゃんと見てくれる人がいるって安心だね。」

見付太郎「はい。ですから、信頼できるパートナーと一緒に進めていきましょう。」

 

 

第14章:いわゆる『一般的に売れそうもない物件』が売れる時

 

 

見付太郎は少し苦笑いを浮かべながら、現実的な話を切り出した。

見付太郎「ちなみにですね、当社が契約している広告サイトの掲載料なんですが、1~10物件までで月額15,000円なんです。」

僕(良地得太郎)「へぇ…それくらいなんですね。」

見付太郎「ただ、11件以上になると段階的にどんどん上がっていくんですよ。さらに他の広告媒体も使うとなると…」

夢見子「結構かかりそうですね…」

見付太郎「正直、うちみたいな小さな会社にとっては毎月の広告費はかなり重たいです。」

僕「広告宣伝費って、やっぱり意外とかかるんですね。」

見付太郎「そうなんです。そして実はここからが本題なんですが…」

少しトーンを落として、核心に触れていく。

見付太郎「売却価格って、必ずしも“相場通り”で決まるわけではないんです。」

夢見子「え、そうなんですか?」

見付太郎「はい。売主様の想いや、購入した当時の価格、思い入れ…そういった“価値観”で決まることも多いんです。」

見付太郎「もちろん私たちは査定の時に“このくらいが妥当です”とプロとしてアドバイスします。でも最終的に価格を決めるのは売主様なんです。」

僕「じゃあ、相場より高くなることもあるんですね。」

見付太郎「はい、結構あります。」

見付太郎「そしてですね…正直に言いますと、当社から見て“明らかに売りづらい物件”というのも存在します。」

夢見子「売りづらい物件…?」

見付太郎「例えば、相場との価格差が大きすぎる場合ですね。」

見付太郎「そういう物件はどうするかというと…」

一呼吸おいてから続けた。

見付太郎「あえて広告を出さないこともあります。」

僕「えっ、出さないんですか?」

見付太郎「はい。広告費をかけても反響が見込めないと判断した場合、インターネットやチラシには載せません。」

夢見子「じゃあどうやって売るんですか?」

見付太郎「来店されたお客様や、現地看板を見た方から問い合わせがあった時だけ紹介します。」

見付太郎「売主様も“すぐ売れなくてもいいから、いい条件の人がいれば”というスタンスのことが多いので、それで問題ないんです。」

僕「なるほど…そういう考え方なんですね。」

見付太郎「もちろん問い合わせがあった場合は、“なぜ相場より高いのか”きちんと説明します。」

夢見子「それを納得した人が買う、と。」

見付太郎「そうです。それが本来の公平な取引ですから。」

見付太郎「そして、“この価格なら買いたい”という交渉も当然できます。」

僕「価格交渉って、実際どれくらいできるものなんですか?」

見付太郎「これは物件と売主様次第ですが…」

少しだけ微笑みながら、

見付太郎「意外と通ることもありますよ。」

夢見子「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「特に“早く売りたい”事情がある売主様の場合は、値引き交渉が成立するケースも少なくありません。」

僕「なるほど…タイミングなんですね。」

見付太郎「それからもう一つ面白い話をするとですね。」

僕「はい。」

見付太郎「インターネットには載っていない物件に出会うこともあります。」

夢見子「えっ、そんなのあるんですか?」

見付太郎「あります。例えば現地を見ていてたまたま見つけたり、問い合わせた業者が“実はこういう物件も…”と紹介してくれたり。」

僕「それって掘り出し物じゃないですか?」

見付太郎は少し真剣な表情になった。

見付太郎「そこなんです。多くの方が“掘り出し物”だと勘違いします。」

夢見子「違うんですか?」

見付太郎「単に“売りづらいから広告していない”だけの可能性もあるんです。」

僕「ああ…なるほど…」

見付太郎「ですから、その物件が“買っていいものかどうか”は、やはりプロの目で判断する必要があります。」

夢見子「やっぱりパートナーが大事ですね。」

見付太郎「その通りです。」

少し間を置いて、見付太郎は優しく続けた。

見付太郎「ちなみに当社では、お客様が勢いで購入しようとした場合でも、一度引き止めています。」

僕「えっ、止めるんですか?」

見付太郎「はい。“この土地買います!”と申し込みをいただいても、その場で即決はおすすめしていません。」

夢見子「どうしてですか?」

見付太郎「後から“やっぱりやめます”となるのが一番つらいんです。」

僕「確かに…」

見付太郎「お客様もそうですが、売主様も大きく落胆されますからね。」

見付太郎はゆっくりと締めくくった。

見付太郎「ですから、正式に申し込む前に、最低でも1日か2日は冷静に考えることをおすすめしています。」

僕「なるほど…焦らないことが大事ですね。」

夢見子「ちゃんと考える時間、大事だね。」

見付太郎「はい。それも含めて“良い不動産購入”なんです。」

 

第15章:『売れそうもない物件の代表』となってしまった沿岸部の土地

 

 

見付太郎は少し表情を引き締め、現実的なテーマに話を移した。

見付太郎「少し余談ですが…東日本大震災以降、沿岸部の土地は全国的に“売れづらい物件の代表”になってしまった傾向があります。」

僕(良地得太郎)「やっぱりそうなんですね…」

見付太郎「はい。例えばこの磐田市でも、福田地区や竜洋地区、袋井市の浅羽地区などは、津波の風評の影響を強く受けています。」

夢見子「私の実家、浜松市の南区なんですけど…やっぱり津波は気になります。」

見付太郎「そうですよね…。しかも天竜川の洪水ハザードもありますから、余計に不安になりますよね。」

夢見子「はい、正直ちょっと怖いです。」

見付太郎「もちろん、その感覚はとても自然です。“少しでも安全な場所を選びたい”というのは誰でも思うことですから。」

一度うなずいてから、ゆっくりと続けた。

見付太郎「ただ、ここで一つ大切なことをお伝えしますね。」

僕「はい。」

見付太郎「自然災害のリスクは、津波や洪水だけではありません。」

夢見子「えっ…?」

見付太郎「例えば、“じゃあ高台に住めば安心”と考える方も多いのですが…」

僕「確かにそう思いますね。」

見付太郎「三方原台地や磐田原台地のような高台は、実は“市街化調整区域”が多いんです。」

夢見子「市街化調整区域って…?」

見付太郎「簡単に言うと、“誰でも自由に家を建てられるエリアではない”ということです。」

僕「なるほど…じゃあ、そもそも選択肢が限られるんですね。」

見付太郎「そうなんです。」

少し間を置いてから、見付太郎はさらに踏み込んだ。

見付太郎「それに正直な話…津波や大規模洪水って、頻繁に起こるものではありませんよね。」

夢見子「確かに…そう言われると…」

見付太郎「どこまでハザードを気にするかは、本当に人それぞれなんです。」

見付太郎「さらに言うと、県外から来られる方は“浜岡原発”の避難区域を気にされることも多いです。」

僕「ああ…ニュースで見たことあります。」

見付太郎「磐田市も含めて東側の市町は、半径31kmの避難区域に該当します。」

夢見子「そうなんですね…知らなかったです。」

見付太郎「こういった要素が重なって、“沿岸部=不安=価格が下がる”という構図ができています。」

見付太郎「そして厳しい言い方になりますが…」

少しだけ声のトーンが落ちた。

見付太郎「これらの不安が“実際にどうだったのか”という結果が出るまでは、価格は上がりにくいです。」

僕「結果が出るまで…ですか。」

見付太郎「はい。それが1年後か、50年後か、100年後かは誰にも分かりません。」

見付太郎「ですから、基本的には“値上がりを期待して買うエリアではない”と考えた方が現実的です。」

少し空気が重くなりかけたところで、見付太郎は柔らかく話を切り替えた。

見付太郎「ただし――です。」

夢見子「ただし…?」

見付太郎「考え方によっては、“とても魅力的なエリア”にもなり得ます。」

僕「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「はい。例えば、価格はかなり抑えられています。」

見付太郎「竜洋地区なら坪8万~15万、福田地区なら5万~15万くらいで探せます。」

夢見子「そんなに違うんですね…」

見付太郎「ですから、“永住目的”で割り切れる方には非常に良い選択肢になります。」

僕「割り切る、ですか。」

見付太郎「例えばこういう考え方です。」

見付太郎「“買った時と同じ価格で売れれば十分”と考える。」

夢見子「なるほど…」

見付太郎「あるいは、“土地代は実質使った分のコスト”と考える。」

僕「賃貸に近い発想ですね。」

見付太郎「そうです。そして――」

見付太郎「浮いた資金を、教育費や老後資金に回す。」

夢見子「それは現実的ですね…」

見付太郎「さらに言えば、高台にも別のリスクがあります。」

僕「えっ?」

見付太郎「擁壁です。」

見付太郎「高低差がある土地には、コンクリートの擁壁が必要になりますが…これ、将来数百万円単位のメンテナンスが必要になることがあります。」

夢見子「そんなに…!?」

見付太郎「はい。そしてそれは、子どもや孫の世代に負担がいく可能性もあります。」

僕「それは考えてなかったです…」

見付太郎「一方で、沿岸部は平坦地が多く、そういったリスクは比較的少ないです。」

少し優しく、まとめに入った。

見付太郎「つまり、“何をリスクと捉えるか”なんです。」

夢見子「津波だけじゃないってことですね…」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「もちろん、沿岸部を選ぶ場合は避難計画は必須です。」

僕「具体的には?」

見付太郎「小中学校の屋上や避難タワーなど、“すぐに海抜12m以上へ避難する”ことです。」

見付太郎は静かに言った。

見付太郎「命さえあれば、復興はできます。」

夢見子「……確かに。」

見付太郎「東北の復興を見ても、それは明らかです。」

最後に、穏やかな口調で締めくくった。

見付太郎「ですから、“怖いからやめる”ではなく、“理解した上で選ぶ”ことが大切なんです。」

僕「すごく納得しました。」

夢見子「ちゃんと考えて選びたいね。」

見付太郎「はい。それが後悔しない土地選びです。」

 

 

 

 

第16章:あなたの土地選びに必ず役立つサイト

 

 

見付太郎はタブレットを取り出しながら、少し嬉しそうに話し始めた。

見付太郎「さて、ここからは実践編です。“土地を購入してマイホーム”を考えている方にとって、必ず役立つサイトをご紹介しますね。」

僕(良地得太郎)「おお、それは助かります。」

夢見子「ちゃんと自分でも調べられるようになりたいです。」

見付太郎「いいですね。その意識、とても大事です。」

見付太郎「まずはこちら。」

見付太郎「『今昔マップ』というサイトです。」

僕「どんなサイトなんですか?」

見付太郎「昔の地図と現在の地図を比較できるサイトです。例えば、“昔は田んぼだった場所なのか”“川が近くにあったのか”などが分かります。」

夢見子「えっ、それすごいですね。」

見付太郎「はい。土地の“過去”を知ることは、とても重要です。」

見付太郎「次にこちら。“地盤サポートマップ”です。」

僕「地盤…つまり地面の強さですか?」

見付太郎「その通りです。地盤の強さや液状化の可能性などを確認できます。」

夢見子「やっぱり地盤って大事ですよね…」

見付太郎「はい。建物より先に“土地の質”を見るべきとも言われます。」

見付太郎「そしてこれは必須です。」

少し強調して、

見付太郎「『重ねるハザードマップ』です。」

僕「聞いたことあります。」

見付太郎「洪水・津波・土砂災害など、複数のリスクを一度に確認できます。」

夢見子「名前の通り“重ねて見られる”んですね。」

見付太郎「はい。一つの地図で全体像が把握できます。」

見付太郎「さらに、“国土地理院地図”も非常に優秀です。」

僕「どう違うんですか?」

見付太郎「空中写真や昔の地形、治水の履歴など、かなり専門的な情報まで見られます。」

夢見子「ちょっと難しそう…」

見付太郎「最初は分からなくても大丈夫です。慣れるとかなり強力なツールになります。」

見付太郎「そしてこちらは少し専門的ですが、“南海トラフ巨大地震対策”の資料です。」

僕「やっぱり見ておいた方がいいですか?」

見付太郎「はい。リスクを正しく知るという意味で重要です。」

見付太郎「静岡県の公式GISもぜひ見てください。」

夢見子「GISってなんですか?」

見付太郎「地理情報システムのことで、地震被害想定、地質、都市計画、地価情報など…あらゆる情報がまとまっています。」

僕「かなり本格的ですね。」

見付太郎「そうですね。“本気で土地を選ぶ人”は必ず使います。」

見付太郎「もちろん、各市町村のハザードマップも重要です。」

夢見子「例えば磐田市とかですか?」

見付太郎「はい。洪水の履歴や危険箇所など、地域に特化した情報が分かります。」

見付太郎「さらに、“宅地擁壁”に関する資料も見ておくといいですね。」

僕「擁壁って前に出てきた…あの高低差の話ですよね。」

見付太郎「そうです。将来のリスクを理解するためにも重要です。」

見付太郎「そして、価格を見るならこちら。」

見付太郎「“国土交通省の土地情報システム”です。」

僕「実際の取引価格が分かるんですか?」

見付太郎「はい。過去の売買事例が確認できます。」

夢見子「それってすごく参考になりそう。」

見付太郎「相場感を養うには最適です。」

見付太郎「さらに“静岡県不動産鑑定士協会の報告書”も、地域の相場を知るのに役立ちます。」

僕「プロの視点ですね。」

見付太郎「そして最後に――」

少し優しくまとめに入る。

見付太郎「浜松市・磐田市・袋井市・掛川市・菊川市など、各市町の地図情報サイトやハザードマップも必ずチェックしてください。」

夢見子「結構たくさんありますね…」

見付太郎「はい。でも全部一度に完璧に理解する必要はありません。」

見付太郎「大切なのは、“物件を見るのと同時に調べる習慣”です。」

僕「なるほど…」

見付太郎「気になる土地があったら、その場で“過去・地盤・災害・価格”を一つずつ確認していく。」

夢見子「少しずつ慣れていく感じですね。」

見付太郎「その通りです。それができるようになると、“失敗しない土地選び”に一気に近づきます。」

僕「ありがとうございます。家に帰ったらさっそく見てみます。」

夢見子「私も一緒にチェックしてみるね。」

見付太郎は穏やかにうなずいた。

見付太郎「はい。ぜひご夫婦で楽しみながら調べてみてください。それもマイホームづくりの大切な時間ですから。」

 

第17章:人気エリアの格安物件の理由

 

 

見付太郎は少し真剣な表情になり、ゆっくりと言葉を選びながら話し始めた。

見付太郎「土地選びを行う際は、第16章でご紹介したサイトと並行して、“なぜ安いのか”という視点も必ず持ってください。」

僕(良地得太郎)「安い理由、ですか。」

夢見子「つい“ラッキー!”って思っちゃいそうですけど…」

見付太郎「そこが落とし穴なんです。」

軽くうなずきながら続ける。

見付太郎「磐田市内で言うと、見付・中泉・国府台・富士見町・富士見台あたりは、昔からの人気エリアです。」

僕「確かに、よく聞きますね。」

見付太郎「最近は御厨駅の影響で、明ヶ島原・三ヶ野台・新貝の一部、鎌田の一部も人気が高まっています。」

夢見子「駅ができると変わりますね。」

見付太郎「はい。ですから、こういったエリアは基本的に“それなりの価格”になります。」

少し間を置いて、核心に入る。

見付太郎「逆に――」

見付太郎「これらのエリアで、坪単価10万〜20万円以下の物件があったらどう思いますか?」

僕「え…安い!って思いますけど…」

夢見子「ちょっと怖いかも…」

見付太郎「その“違和感”、とても大事です。」

見付太郎「人気エリアなのに安い場合、“必ず理由があります”。」

見付太郎「まず前提として、これらのエリアは“市街化区域”です。」

僕「自由に建てられるエリアですよね?」

見付太郎「はい。住宅だけでなく、条件の範囲内で店舗・事務所・工場・倉庫なども建てられます。」

夢見子「えっ…じゃあ隣に何が建つか分からないってことですか?」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「例えば工業地域なら、ある日突然、目の前に工場が建つ可能性もあります。」

僕「それはちょっと嫌ですね…」

見付太郎「商業地域なら、パチンコ店や大型店舗が来ることもあります。」

夢見子「静かに暮らしたい人には厳しいかも…」

見付太郎「そういった“将来の環境リスク”も価格に影響します。」

見付太郎「そして、相場より安い物件には、だいたい次のような理由があります。」

見付太郎が指を折りながら説明する

見付太郎「例えば――」

見付太郎「道路が狭い土地。建築はできても、セットバック(道路後退)が必要なケースです。」

僕「土地が少し減るんですよね。」

見付太郎「都市計画道路にかかっている場合もあります。将来、立ち退きの可能性があります。」

夢見子「それは不安ですね…」

見付太郎「隣に高い建物があって、日当たりが極端に悪い土地。」

僕「毎日のことですもんね…」

見付太郎「過去に浸水履歴がある土地も、価格は下がりやすいです。」

見付太郎「さらに、周辺環境の問題。」

見付太郎「線路や幹線道路の騒音、工場の臭気や振動、ゴミ集積所の近さなどです。」

夢見子「生活に直結しますね…」

見付太郎「地盤が弱い場合もあります。改良費が数百万円かかることもあります。」

見付太郎「擁壁や崖の問題もありますね。」

僕「第15章の話ですね…」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「建築条件付きの土地も、一見安く見えることがあります。」

夢見子「自由に建てられないやつですよね。」

見付太郎「はい。そして形が悪い土地。」

見付太郎「旗竿地や三角形などの変形地は、使いにくい分安くなります。」

見付太郎「大きすぎる土地もそうです。坪単価は安くても総額が高く、結果として売れにくい。」

少し声のトーンを落とす。

見付太郎「そして――心理的瑕疵。」

夢見子「……事故とかですか?」

見付太郎「はい。自殺や事件、火災など、“気にする人は気にする要素”です。」

見付太郎「これは人によって判断が分かれますが、“事前に知ること”がとても重要です。」

僕「なるほど…安い理由って本当にいろいろあるんですね。」

見付太郎「はい。そして大切なことを一つ。」

見付太郎「“良い土地が相場より安く買えることは、基本的にありません。”」

夢見子「やっぱりそうなんですね…」

見付太郎「磐田市の人気エリアで、条件が良い整形地なら坪25万〜35万円が目安です。」

僕「ちゃんと相場があるんですね。」

見付太郎「一部では40万円以上の取引もあります。」

見付太郎「もし仮に“すごく良い土地が安く出ている”なら――」

少し間を置いて、

見付太郎「それはすでにプロが買っています。」

僕「えっ…」

見付太郎「不動産業者や分譲業者は、良い物件を見つけると一般公開前に仕入れます。」

夢見子「じゃあ私たちのところには…」

見付太郎「“選別された後の市場”が届く、ということです。」

僕「なるほど…現実ですね。」

見付太郎「ですから、“奇跡の掘り出し物”を探すよりも――」

見付太郎「“理由を理解して納得して買う”ことが大切です。」

少し空気が和らいだところで、話題は次へ。

僕「ところで、“未公開物件”ってどうなんですか?」

見付太郎は少し苦笑いした。

見付太郎「正直に言いますね。」

見付太郎「未公開物件は、“良い土地が安く買える情報”ではありません。」

夢見子「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「むしろ逆で、“相場より高く設定しやすい仕組み”です。」

見付太郎「“他言無用で”“早い者勝ちで”といった形で、冷静な判断をさせない営業手法が使われることもあります。」

僕「ちょっと怖いですね…」

見付太郎「プロなら判断できますが、一般の方にはおすすめできません。」

僕「よく分かりました。」

僕「未公開物件にこだわらず、公開されている物件をしっかり見ていきたいです。」

夢見子「私もその方が安心です。」

見付太郎は大きくうなずいた。

見付太郎「それが一番安全で現実的です。」

見付太郎「私も全力でサポートしますので、一緒にしっかり見極めていきましょう。」

僕「お願いします。」

夢見子「よろしくお願いします。」

見付太郎は穏やかに微笑んだ。

見付太郎「はい。“納得して買う土地”を、一緒に見つけましょう。」

 

 

 

第18章:土地購入における思いがけない諸費用

 

 

見付太郎は、少し声のトーンを落としながら話し始めた。

見付太郎「ここからは、“知らないと危険な話”をしますね。」

僕(良地得太郎)「ちょっと怖そうですね…」

夢見子「でも大事そう…」

見付太郎「はい。“土地は価格だけで判断してはいけない理由”が、まさにここです。」

見付太郎「土地購入には、“思いがけない諸費用”が発生することがあります。」

僕「例えばどんなものですか?」

見付太郎は一つずつ丁寧に説明し始めた。

■ よくある想定外の費用

見付太郎「まず、草刈りと処分費用。」

夢見子「え、それもかかるんですか?」

見付太郎「はい。放置された土地だと30万〜60万円程度かかることもあります。」

見付太郎「次に、隣との境界にあるブロック塀などの撤去・復旧費。」

僕「共有してるやつですよね。」

見付太郎「そうです。10万〜100万円程度と幅があります。」

見付太郎「そして意外と多いのが、水道管の問題です。」

夢見子「水道管…?」

見付太郎「隣地の水道管が越境しているケースです。」

僕「えっ、それって事前に分かるんですか?」

見付太郎「実は…分からないことも多いんです。」

見付太郎「工事で掘って初めて分かるケースが意外と多いんですよ。」

夢見子「怖いですね…」

見付太郎「その場合、新たに引き込み直す工事で50万〜100万円ほどかかることもあります。」

見付太郎「古い家を解体した後、水道管をやり直すケースでも40万〜50万円程度です。」

見付太郎「電柱や支線の移設費用もあります。」

僕「電柱って動かせるんですね。」

見付太郎「はい。ただし50万円前後かかることもあります。」

見付太郎「違法な高さの塀の是正工事もありますね。」

夢見子「そんなのもあるんだ…」

見付太郎「そして注意が必要なのが“田んぼ”です。」

僕「安いからってやつですね…」

見付太郎「はい。造成工事で300万〜500万円かかることもあります。」

夢見子「安く買っても意味がないですね…」

見付太郎「さらに――」

少し強めに言った。

見付太郎「高低差のある土地。」

僕「擁壁とかの話ですね。」

見付太郎「はい。これも200万〜500万円かかるケースがあります。」

見付太郎「“安く見えて全然安くない土地”の代表例です。」

■ 最大の落とし穴:地中埋設物

ここで、見付太郎は少し間を置いた。

見付太郎「そして…最も注意すべきが“地中埋設物”です。」

夢見子「地面の下ってことですよね…?」

見付太郎「はい。これは本当に厄介です。」

見付太郎「地面の下の話なので、見ただけでは絶対に分かりません。」

僕「じゃあどうやって…?」

見付太郎「多くの場合、“引き渡し後の工事中に発覚”します。」

夢見子「ええっ…」

見付太郎「地盤改良や基礎工事の段階で、“何かあるぞ”となるんです。」

見付太郎「場合によっては、契約後の地盤調査で発覚することもあります。」

僕「それって…誰が負担するんですか?」

見付太郎の表情が引き締まった。

見付太郎「そこが一番重要なポイントです。」

見付太郎「契約書に“売主は責任を負わない”と書かれているケースがあります。」

夢見子「それは…困りますね。」

見付太郎「はい。非常にリスクが高いです。」

見付太郎「ですから、買付時点で“地中埋設物があった場合の対応”を明記することが大切です。」

僕「最初が大事なんですね。」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「契約書にも、“売主の契約不適合責任”をしっかり入れてもらうべきです。」

見付太郎「期間も重要です。最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月は確保したいところです。」

■ 見えない巨大リスクの正体

見付太郎「特に注意が必要なのが、過去に重たい建物があった土地です。」

僕「鉄骨とかですか?」

見付太郎「はい。鉄骨造やRC造の場合、地中に杭が残っていることがあります。」

夢見子「撤去されてないんですか?」

見付太郎「地表から2mくらいまでは撤去されていても、それより深い部分が残っていることがあります。」

僕「そんな深く…」

見付太郎「例えば10m以上打ち込まれている杭が残っているケースもあります。」

見付太郎「そして――」

見付太郎「それ、簡単には取れません。」

夢見子「え…」

見付太郎「特殊工事が必要で、数百万円、場合によってはそれ以上かかることもあります。」

僕「最悪ですね…」

見付太郎「建築会社によっては、“撤去しないと建てられない”と判断することもあります。」

■ 最後に

見付太郎は、ゆっくりと優しい口調に戻った。

見付太郎「もちろん、すべての土地に問題があるわけではありません。」

見付太郎「ですが、“見えないリスクがある”という前提で考えることが大切です。」

夢見子「知らなかったら本当に怖いですね…」

見付太郎「はい。だからこそ――」

見付太郎「“安い理由”と“追加費用の可能性”をセットで考えること。」

僕「すごく納得しました。」

見付太郎「もし、それでもその土地が気に入っていて、リスクも理解した上で選ぶなら問題ありません。」

夢見子「ちゃんと分かった上で選ぶ、ですね。」

見付太郎「はい。それが後悔しない土地選びです。」

僕「ありがとうございます。すごく勉強になりました。」

夢見子「ちゃんと慎重に見ていきたいです。」

見付太郎は穏やかに微笑んだ。

見付太郎「その姿勢があれば、大丈夫ですよ。一緒にしっかり見極めていきましょう。」

第19章:候補地を3~4物件選び、実際に土地を見に行きましょう

 

 

見付太郎は少し申し訳なさそうに笑いながら話し始めた。

見付太郎「少し駆け足の説明になってしまい、申し訳ありませんでした。」

僕(良地得太郎)「いえいえ、大丈夫です。すごく勉強になります!」

夢見子「知らないことばかりで楽しいです。」

見付太郎は安心したようにうなずいた。

見付太郎「ありがとうございます。それでは、いよいよ実践に入っていきましょう。」

見付太郎「土地選びのステップに戻りますね。」

見付太郎「まずは、これまで集めた情報の中から、“直感的に気になる土地”を選んでみてください。」

僕「直感でいいんですね?」

見付太郎「はい。“なんとなく良さそう”でも構いません。」

見付太郎「その中から、最終的に3〜4物件に絞り込みます。」

夢見子「結構絞りますね。」

見付太郎「はい。あまり多すぎると判断がブレてしまいますから。」

見付太郎「もし、“おすすめを選んでほしい”という場合は――」

見付太郎「この段階で選ぶ3〜4件は、“どれを選んでも大きな問題がない土地”をご提案します。」

僕「安心できますね。」

見付太郎「基準はシンプルです。」

少し微笑んで、

見付太郎「“もし私が買うとしたら”という視点です。」

夢見子「それは心強いです。」

■ 中古車選びと同じ感覚

見付太郎「この作業は、実は“中古車選び”に似ています。」

僕「ああ、なんとなく分かる気がします。」

見付太郎「メーカー、車種、年式、走行距離、色、装備、価格…いろいろ比較しますよね。」

夢見子「確かに全部違いますね。」

見付太郎「土地も同じです。“全く同じものは一つとしてない”買い物です。」

見付太郎「だからこそ、条件を整理して候補を絞ることが大切なんです。」

■ 現地見学は“必ずプロと”

見付太郎「そして、3〜4物件に絞ったら――」

見付太郎「必ず現地を見に行きましょう。」

僕「やっぱり現地確認は重要ですね。」

見付太郎「はい。そしてできれば、専門家と一緒に行くことをおすすめします。」

夢見子「どうしてですか?」

見付太郎「ご自身では気づかないポイントを、その場でお伝えできるからです。」

見付太郎「例えば、“見た目は良さそうだけど、実は数百万円の追加費用がかかる土地”もあります。」

僕「それは怖いですね…」

見付太郎「でも現地で説明を聞けば、理解しやすいです。」

■ 現地で見るべきポイント

見付太郎は少し前のめりになって話し始めた。

見付太郎「現地では、土地そのものだけでなく――」

見付太郎「隣接地の使われ方、周辺環境、近隣の雰囲気も確認してください。」

夢見子「人の雰囲気も見るんですね。」

見付太郎「はい。住み始めてからの満足度に大きく影響します。」

見付太郎「それから、とても大事なことがあります。」

見付太郎「車から降りて見てください。」

僕「え、結構みんな車の中から見て終わりなんですか?」

見付太郎「実は多いです。でも、それでは不十分です。」

見付太郎「実際に住むつもりでイメージしてみてください。」

見付太郎「どこに車を停めるのか、玄関はどこか。」

夢見子「生活の動線ですね。」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「キッチン、リビング、水回り…どこに配置するかも想像してみてください。」

僕「そこまで考えるんですね。」

見付太郎「はい。そして――」

見付太郎「日当たり、風通し、隣との距離感、視線、音。」

夢見子「音って…?」

見付太郎「騒音や振動、臭いです。」

見付太郎「しかも、朝・昼・夜で変わることがあります。」

僕「確かに時間帯で違いそうですね。」

■ “見た目が良くない土地”の正体

見付太郎「あと、これも大事なポイントです。」

見付太郎「現地が“きれいじゃない”ことはよくあります。」

夢見子「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「古い家が残っていたり、草が生い茂っていたり、畑として使われていたり…」

僕「確かにイメージと違いますね。」

見付太郎「でも、それが普通です。」

見付太郎「売主様の使い方によって、見え方は全く違います。」

見付太郎「中には、“こっそり売りたい”という方もいます。」

夢見子「えっ、そうなんですか?」

見付太郎「はい。周囲に知られたくない、価格も知られたくない…というケースも意外と多いです。」

僕「事情はいろいろあるんですね。」

■ 最後に

見付太郎は、安心させるように微笑んだ。

見付太郎「ただし、安心してください。」

見付太郎「“解体更地渡し”の条件であれば――」

見付太郎「契約後に建物を解体して、きれいな更地で引き渡されます。」

夢見子「じゃあ今の見た目は関係ないんですね。」

見付太郎「はい。見違えるほど変わることも多いですよ。」

僕「それは安心しました。」

見付太郎「ですから、“今の見た目”だけで判断しないこと。」

見付太郎「“将来どうなる土地か”を見ることが大切です。」

夢見子「ちゃんとイメージするのが大事なんですね。」

見付太郎「その通りです。」

僕「よし、実際に見に行くのが楽しみになってきました。」

見付太郎「いいですね。その感覚、とても大事です。」

見付太郎は穏やかに言った。

見付太郎「“現地を見る”ことで、土地選びは一気に現実になります。一緒にしっかり確認していきましょう。」

 

 

 

第20章『商品土地』って何?プロが動く土地の正体

 

 

見付太郎「さて、ここで少し“プロの世界の話”をしておきましょうか。」

夢見子「プロの世界…ちょっと難しそうですね…」

良地得太郎「いや、ここはむしろ一番大事なところだぞ。知らないと損するやつだ。」

見付太郎「その通りです。テーマは――“商品土地”です。」

僕「商品土地…ですか?」

見付太郎「はい。簡単に言うと
仕入れ → 加工 → 販売 → 利益を出す
この流れが成立する土地のことです。」

夢見子「なんだか…工場みたいですね。」

見付太郎「まさにその感覚でOKです。
そしてこれがいわゆる――建築条件付き土地なんです。」

僕「えっ、あの“建築条件付き”ってそういう意味だったんですか?」

見付太郎「はい。住宅会社や分譲会社はですね…
実はあなたよりもはるかに本気で土地を探しています。」

良地得太郎「しかもスピードが全然違う。一瞬で判断するぞ。」

見付太郎「例えば土地を見た瞬間に――
『ここは10区画に分けられるな』
『ここはマンション向きだな』
といったイメージがパッと浮かびます。」

夢見子「えっ…そんなにすぐ分かるんですか?」

見付太郎「経験と数ですね。完全に“職人の勘”です。」

僕「じゃあ、いい土地が出たらすぐ買われちゃうってことですか?」

見付太郎「その通りです。
一般の人が気づく前に、水面下で買われていることも多いです。」

良地得太郎「つまり“市場に出る頃には、もう加工済み”ってわけだな。」

夢見子「なんだか…出遅れてる気がしてきました…」

見付太郎「焦る必要はありません。ただ“そういう仕組み”を知ることが大事なんです。」

見付太郎「ではここで一つ、分かりやすい例えをしますね。」

僕「お願いします!」

見付太郎「あなたがマグロを食べたいとします。」

夢見子「お寿司ですか?いいですね♪」

見付太郎「はい(笑)
市場で“マグロ一本丸ごと”なら安く買えます。」

良地得太郎「でも普通は買わないよな。」

見付太郎「そうなんです。多すぎますよね。
だから皆さんは“お刺身”や“お寿司一貫”で買います。」

僕「ああ…なるほど!」

見付太郎「土地も同じです。
大きい土地は単価が安い。でも一般の人は買えない。」

夢見子「じゃあ、その大きい土地はどうなるんですか?」

見付太郎「そこで登場するのが不動産会社です。
大きな土地を買って――」

良地得太郎「分ける。」

見付太郎「そう、“分割して売る”んです。」

僕「それが分譲地なんですね!」

見付太郎「その通りです。
例えば――」

・磐田市なら50~60坪で4~5区画
・浜松市なら40~50坪で5~6区画

見付太郎「このように“売れるサイズ”に加工します。」

夢見子「でも、それってすごく儲かりそうですね…」

見付太郎「はい、実際に“買取再販ビジネス”は利益が出やすいです。」

良地得太郎「ただしリスクもあるぞ。」

見付太郎「そうなんです。
特に1000㎡を超えるような土地は――」

・開発許可
・造成工事
・インフラ整備

見付太郎「こういったコストが一気にかかります。」

僕「失敗したら大変そうですね…」

見付太郎「だからこそ“安く仕入れること”が絶対条件なんです。」

夢見子「じゃあ、どんな土地でも買うんですか?」

見付太郎「いえ、買わない土地もあります。」

良地得太郎「例えば――」

・小さすぎる土地
・旗竿地
・道が狭い
・高低差が大きい
・古い擁壁がある

見付太郎「こういった土地は“商品化しづらい”ので敬遠されます。」

僕「なるほど…じゃあ逆に言うと…」

見付太郎「はい、その通りです。」

僕「市場に出ている土地って…」

良地得太郎「“プロが見送った土地”の可能性もあるってことだな。」

夢見子「ええっ!?それちょっと怖いです…」

見付太郎「怖がる必要はありません。
ただし――“理由を確認すること”が重要です。」

見付太郎「例えば、相場より安い土地があったとします。」

僕「ラッキーって思っちゃいますね。」

見付太郎「そこが落とし穴です。」

良地得太郎「安いのには必ず理由がある。」

見付太郎「そして多くの場合――
あとからお金がかかります。」

夢見子「最初に安くても、結局高くなるんですね…」

見付太郎「最後に結論です。」

僕「はい!」

見付太郎「人気エリアで土地を探す場合――」

・建築条件付き土地
・建売住宅

見付太郎「この形で出てくるのが“普通”です。」

良地得太郎「それが嫌なら…」

見付太郎「“条件を広げる”か、“時間をかける”しかありません。」

夢見子「なんだか…現実が見えてきましたね…」

見付太郎「はい。でもこれは“損をしないための知識”です。」

僕「今日の話、かなり重要ですね…」

見付太郎「ええ。このセミナーの中でも――
かなり大事なポイントの一つです。」

 

第21章 南側道路以外の土地での見方と考え方

(現地案内中)

 

 

夢見子「この土地、なんだか明るくていいですね!」

僕「ですね!日当たりも良さそうですし、ここ良いかも…」

見付太郎「そう感じますよね。ただ――ここで一つ大事なポイントがあります。」

良地得太郎「お、来たな。“落とし穴”の話だな。」

見付太郎「この土地、前面道路は南側ではないですよね?」

僕「あ、本当だ…東側道路ですね。」

見付太郎「はい。こういった南側道路以外の土地はですね――」

夢見子「はい…」

見付太郎「南側に建物が建つ可能性を前提に考える必要があります。」

僕「えっ…でも今は南側、空いてますよ?」

見付太郎「そうなんです。今は、です。」

良地得太郎「でもな、その南側…いつ売りに出るか分からんぞ。」

見付太郎「仮にあなたが家を建てた“翌年”に――」

夢見子「えっ…」

見付太郎「南側に2階建てや3階建ての建物が建つ可能性もあります。」

僕「それは…結構ショックですね…」

見付太郎「ですから、たとえ今、日当たりが良くても――
“南側に建物が建った状態”を想定してプランを考えることが重要です。」

夢見子「なるほど…最初から最悪を想定しておくんですね。」

僕「でも、もし南側に建物が建ったら…やっぱり暗くなっちゃいますよね?」

見付太郎「いい質問です。ですが――」

良地得太郎「実はそうでもない。」

見付太郎「はい。工夫次第で、いくらでも明るくできます。」

夢見子「えっ、本当ですか!?」

見付太郎「例えばテレビ番組の
“劇的ビフォーアフター”をご存じですか?」

僕「ああ、あのリフォームの番組ですよね!」

見付太郎「あれを見ていると分かりますが――
どんな条件の悪い土地でも、工夫で見違える家になります。」

僕「じゃあ、具体的にどう考えればいいんですか?」

見付太郎「ポイントは大きく4つです。順番にいきましょう。」

①どの部屋を優先的に明るくするか?

見付太郎「まず一番大事なのは――
“どの部屋を明るくしたいか”です。」

夢見子「全部じゃダメなんですか?」

良地得太郎「それが難しいんだよな。」

見付太郎「はい。現実的には
全ての部屋に一日中、太陽光を入れるのは難しいです。」

僕「じゃあ、どう考えればいいんですか?」

見付太郎「生活をイメージして下さい。」

・休日は何をしているか
・どの時間帯にどこで過ごすか

夢見子「たしかに…昼まで寝てる日もあります(笑)」

見付太郎「それも大事な情報です(笑)」

見付太郎「例えば――」

・リビングは明るくしたい
・寝室は落ち着いた明るさでいい
・書斎は北側の安定した光が良い

見付太郎「このように優先順位を決めることが重要です。」

②窓の位置・大きさ・種類を工夫する

見付太郎「次は“窓”です。」

僕「やっぱり窓って大事なんですね。」

見付太郎「非常に重要です。」

見付太郎「例えば――」

・午前 → 南東
・昼 → 南
・午後 → 南西

見付太郎「この方向の高い位置に窓をつけることで光を取り込めます。」

夢見子「高い位置…ですか?」

見付太郎「はい。例えば――」

・吹き抜け上部の窓
・ハイサイドライト(高窓)

見付太郎「こういった工夫で光を入れます。」

良地得太郎「ただし注意点もあるぞ。」

見付太郎「そうですね。」

・透明ガラス → 明るいが視線が気になる
・型ガラス → 視線は遮れるが景色は見えない

夢見子「掃除とかはどうなんですか?」

見付太郎「そこも重要です。」

・高い窓 → 掃除が大変
・将来は業者依頼の可能性

見付太郎「ここまで含めて検討してください。」

③建物の形で光をコントロールする

僕「建物の形も関係あるんですか?」

見付太郎「大いにあります。」

見付太郎「例えば――」

真四角の総2階住宅

良地得太郎「これは安いが…」

見付太郎「1階は暗くなりやすいです。」

夢見子「じゃあどうするんですか?」

見付太郎「建物の形に“凹凸”をつけます。」

・入隅・出隅を作る
・様々な方向に窓を設置

見付太郎「そうすることで光を取り込みます。」

僕「でもそれって高くなりますよね?」

見付太郎「はい、多少コストは上がります。」

見付太郎「ただし――」

坪単価5万円上がっても、圧倒的に快適になる場合があります。

良地得太郎「安さだけで決めると後悔するぞ。」

④吹き抜け・勾配天井を活用する

見付太郎「最後は空間の取り方です。」

夢見子「吹き抜けとかですか?」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「吹き抜けや勾配天井を使うと――」

・光が奥まで届く
・風が通る

僕「でも、暑くなったり寒くなったりしませんか?」

見付太郎「昔の家ならそうでした。」

見付太郎「ですが今の住宅は――」

高断熱・高気密

見付太郎「なので空間を一体として考えることができます。」

良地得太郎「つまり、“広くても快適”ってことだな。」

見付太郎「はい。積極的に検討する価値があります。」

夢見子「なんだか…考え方が全然変わりました…」

僕「“日当たりが良い土地を探す”じゃなくて
“どう設計するか”なんですね。」

見付太郎「その通りです。」

土地の弱点は、設計でカバーできる。

良地得太郎「逆に言えば――」

何も考えずに建てると、良い土地でも失敗する。

夢見子「深いですね…」

見付太郎「はい。これが土地選びと建物計画の本質です。」

 

第22章 展示場に戻って候補地を選ぶ 〜でも「まだ買わない」〜

 

 

(展示場に戻って)

見付太郎「お疲れさまでした。実際に現地を見てみて、いかがでしたか?」

夢見子「すごくイメージが湧きました!でも…ちょっと迷いますね…」

僕「どれも一長一短あって決めきれないです…」

見付太郎「それでいいんです。ここからが大事な作業です。」

良地得太郎「いよいよ“決める時間”だな。」

見付太郎「では今見てきた3~4物件、それぞれに順位をつけてみてください。」

夢見子「順位ですか?」

見付太郎「はい。ご夫婦それぞれで構いません。」

(数分後)

僕「僕はこの土地が1位ですね。」

夢見子「えっ、私はこっちが1位なんだけど…」

良地得太郎「ほらな、だいたい一致しない(笑)」

見付太郎「それでいいんです。」

見付太郎「ここで大事なのは――
お互いの考えを全部出すことです。」

夢見子「全部…ですか?」

見付太郎「はい。遠慮せずに。」

僕「僕はこの土地、通勤が楽なのが大きいんだよね。」

夢見子「私は日当たりと周辺の雰囲気が好きだったの。」

見付太郎「いいですね。その調子です。」

良地得太郎「相手の“価値観”を知る時間だな。」

見付太郎「最終的には――
お互いを尊重して1つに絞ること。」

夢見子「なんだか…ちょっと楽しいですね。」

見付太郎「そうなんです。この作業、意外と楽しいんですよ。」

(数分後)

僕「じゃあ…この土地にしましょうか。」

夢見子「うん、納得できました!」

見付太郎「はい、では候補地が決まりましたね。」

僕「はい!じゃあ早速申し込みを――」

見付太郎「ちょっと待ってください。」

僕「え?」

見付太郎「まだ買ってはいけません。」

夢見子「ええっ!?決めたのにですか?」

良地得太郎「ここ、めちゃくちゃ重要なとこだぞ。」

見付太郎「“これだ!”と思っても――
いきなり買付証明書は出さないでください。」

僕「そうなんですか!?」

見付太郎「ただし、信頼できるパートナーに“預けておく”のはOKです。」

夢見子「じゃあ、なぜすぐ買っちゃダメなんですか?」

見付太郎「理由はシンプルです。」

その土地に“理想の家が建つか”分からないからです。

僕「たしかに…そこ考えてなかったです…」

見付太郎「土地だけ見てもダメなんです。」

見付太郎「その土地に――」

・希望の間取りが入るか
・駐車場が確保できるか
・日当たりが成立するか

見付太郎「これを確認する必要があります。」

夢見子「それって不動産屋さんが教えてくれるんじゃないんですか?」

見付太郎「いい質問です。」

見付太郎「ですが――」

不動産業者は“建物のプロ”ではありません。

良地得太郎「土地のプロと建物のプロは別物だ。」

見付太郎「あなたの理想の家を一番理解しているのは――」

住宅会社の担当者です。

僕「なるほど…順番が大事なんですね。」

見付太郎「はい。
土地 → すぐ買う ではなく
土地 → プラン検証 → 問題なければ購入です。」

夢見子「でも、その間に売れちゃったらどうするんですか?」

見付太郎「正直に言います。」

売れることは普通にあります。

僕「やっぱり…」

良地得太郎「“不動産あるある”だな。」

見付太郎「もし売れてしまったら――」

『ご縁がなかった』と思ってください。

夢見子「割り切れるかなぁ…」

見付太郎「最初は難しいですが、これが大事です。」

見付太郎「無理に追いかけると――」

・焦って判断
・条件を妥協
・後悔

見付太郎「こうなりやすいです。」

僕「じゃあどうすればいいんですか?」

見付太郎「シンプルです。」

2番手、3番手にすぐ切り替えること。

夢見子「なるほど…冷静さが大事なんですね。」

見付太郎「もう一つ、大事なことがあります。」

僕「はい?」

見付太郎「住宅ローンを使う場合――」

この段階で“事前審査”を出してください。

僕「もうですか?」

見付太郎「はい、ここがタイミングです。」

見付太郎「通常は――」

・申込 → 2~3日で結果

夢見子「意外と早いですね!」

見付太郎「ここで問題なければ、大きく前進です。」

良地得太郎「逆に通らなかったら計画見直しだな。」

見付太郎「そしてもう一つ。」

売主様は“安心して売れる人”を選びます。

僕「安心して売れる人?」

見付太郎「はい。つまり――」

事前審査が通っている人です。

夢見子「それってマナーみたいなものですか?」

見付太郎「その通りです。
契約に進むための最低限の準備です。」

僕「なるほど…」

見付太郎「最後に“融資特約”についても触れておきます。」

見付太郎「これは――」

ローンが通らなければ契約を白紙にできる仕組みです。

夢見子「安心ですね!」

見付太郎「ただし注意点があります。」

見付太郎「期限は通常――」

約1ヶ月

僕「結構余裕ありそうですね?」

見付太郎「いえ、全然余裕ありません。」

良地得太郎「むしろカツカツだぞ。」

見付太郎「住宅ローンは――」

・本申込
・審査(1~2週間)
・承認

見付太郎「この流れがあります。」

見付太郎「つまり――」

契約後すぐ動かないと間に合いません。

夢見子「思ったよりタイトですね…」

見付太郎「だからこそ――」

土地選びの前から準備しておくことが重要です。

僕「今日はかなり現実が見えました…」

夢見子「“決める”だけじゃダメなんですね…」

見付太郎「はい。」

正しい順番で進めることが成功のカギです。

 

第23章 プランを入れてみる 〜夢と現実が交差する瞬間〜

 

 

(展示場・打ち合わせスペース)

見付太郎「では、候補地が決まりましたね。」

僕「はい。この土地でいきたいと思います。」

夢見子「すごくワクワクしてきました!」

見付太郎「いいですね。では次のステップです。」

良地得太郎「いよいよ“本番”だな。」

見付太郎「この土地に――
あなたのお気に入りの建物が入るか、プランを作ってみましょう。」

僕「いよいよ家の話ですね!」

見付太郎「はい。ただしここ、非常に重要な段階です。」

夢見子「重要…?」

見付太郎「もし今まで住んでいた土地で建替えなら――」

・日当たり
・風通し
・騒音
・視線

見付太郎「こういった問題点は、すでに分かっていますよね?」

僕「確かに…住んでいれば分かりますね。」

見付太郎「ですが今回は――」

“初めての土地”です。

夢見子「あ…確かに。まだ何も分からないかも…」

見付太郎「そうなんです。だからこそ――」

見付太郎「信頼できる住宅会社にしっかり見てもらうことが大事です。」

良地得太郎「素人判断は危険ってことだな。」

見付太郎「はい。第三者の視点が必要です。」

僕「具体的にはどんなことをしてもらうんですか?」

見付太郎「まずは現地調査です。」

・周辺環境
・隣地との関係
・高低差
・インフラ状況

見付太郎「これらを細かくチェックします。」

夢見子「結構いろいろ見るんですね…」

見付太郎「はい。そしてその上で――」

見付太郎「あなたの夢や希望を全部ぶつけてください。」

僕「夢や希望…ですか?」

見付太郎「遠慮はいりません。」

・こんなリビングがいい
・こんなキッチンにしたい
・趣味の部屋がほしい

見付太郎「全部出してください。」

夢見子「なんだか楽しくなってきました♪」

見付太郎「そして住宅会社はそれをもとに――」

“現実的なプラン”に落とし込みます。

良地得太郎「ここでプロの腕が出るな。」

見付太郎「場合によっては――」

・設計士
・水道業者
・外構業者

見付太郎「こういった専門家も含めて検討します。」

僕「そんなに本格的なんですね…」

見付太郎「はい。そして出てくるのが――」

プランと概算見積もりです。

夢見子「いよいよ金額が出るんですね…」

見付太郎「ここで重要なのは――」

“全部の費用を見ること”です。

僕「全部…ですか?」

見付太郎「はい、例えば――」

・建物本体工事
・付帯工事
・諸経費

見付太郎「さらに――」

・造成工事(盛土・削土)
・擁壁工事
・水道引込・引替え
・カーテン・照明
・地盤改良
・外構工事

夢見子「こんなにあるんですか!?」

良地得太郎「これを見落とすと痛いぞ。」

見付太郎「そうなんです。
土地代+建物だけでは終わりません。」

(後日・プラン提示)

見付太郎「こちらがプランと概算見積もりです。」

僕「おお…すごい…理想に近い…!」

夢見子「でも…ちょっと予算が…」

見付太郎「はい、ここで起きるのが――」

夢と現実のギャップです。

良地得太郎「そしてここで揉める(笑)」

夢見子「ちょっと!笑」

僕「いやでも…正直、意見ぶつかりそうです…」

見付太郎「それでいいんです。」

見付太郎「むしろ――」

ここでしっかりぶつかってください。

夢見子「えっ…いいんですか?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「この段階が――」

土地からの家づくりで一番楽しい時間です。

僕「たしかに…悩むけど楽しいです。」

見付太郎「そして――」

紆余曲折して完成したプランは、一生の宝になります。

夢見子「なんだか…想像しただけで感動しそう…」

見付太郎「さらに――」

・地鎮祭
・上棟

見付太郎「家が出来ていく過程も体験できます。」

良地得太郎「これが“土地から建てる醍醐味”だな。」

見付太郎「ここで一つ、はっきり言います。」

見付太郎「この段階に本気で向き合わないと、成功はありません。」

(少し静まる空気)

僕「…かなり重要なんですね。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「そして――ここが私のアドバイスの核心です。」

夢見子「核心…」

見付太郎「このプランがあるからこそ――」

『この家を建てたいから、この土地を買う』

見付太郎「この判断ができるのです。」

僕「…土地ありきじゃないんですね。」

見付太郎「はい。」

土地+建物+諸経費=総額

見付太郎「これをすべて見た上で判断するから――」

見付太郎「後悔しないのです。」

夢見子「すごく納得しました…」

見付太郎「ちなみに――」

・建売住宅
・中古住宅
・マンション

見付太郎「これらの場合は――」

“完成品を見て判断”です。

良地得太郎「良いか悪いか、その場で決めるだけだな。」

見付太郎「それも一つの正しい選択です。」

見付太郎「ですが――」

“ゼロから創る喜び”は味わえません。

僕「なるほど…全然違いますね。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「このステップこそ――」

マイホーム成功の分かれ道です。

 

第24章 「最終確認」〜背中を押すのは誰か〜

 

 

(打ち合わせ後・少し静かな空気)

見付太郎「ここまで来ましたね。」

僕「はい…」

夢見子「なんだか…いよいよって感じです。」

見付太郎「では確認しましょう。」

見付太郎は指を一本ずつ折りながら言った。

見付太郎「『土地良し』」

僕「はい。」

見付太郎「『建物良し』」

夢見子「はい。」

見付太郎「『資金計画良し』」

僕「問題ありません。」

見付太郎「そして――」

少し間を置いて、穏やかに続けた。

見付太郎「『ご両親のご意見』はいかがでしょうか?」

僕「……」

夢見子「……」

僕「正直…まだ相談していません。」

見付太郎「そうですか。」

良地得太郎「ここは避けて通れないぞ。」

見付太郎「土地や建物の購入は――」

人生で一番大きな決断のひとつです。

見付太郎「だからこそ――迷って当然です。」

夢見子「はい…正直、少し不安もあります。」

見付太郎「そんな時は――」

迷うことなく、ご両親に相談してください。

僕「やっぱり…そうですよね。」

見付太郎「もし近くにいらっしゃらない場合は――」

利害関係のない信頼できる方でも構いません。

良地得太郎「第三者の目は大事だ。」

見付太郎「もちろん、不動産業者や私たちに遠慮する必要は一切ありません。」

見付太郎「親というのは――」

子どもの幸せを一番に願う存在です。

夢見子「確かに…」

見付太郎「ましてや不動産です。」

見付太郎「『どれどれ、一度見てやるか』」

見付太郎「そう思うのは当然のことです。」

僕「なんだか…親の顔が浮かびます。」

良地得太郎「人生の先輩だからな。」

見付太郎「はい。皆さんより人生経験が長い分――」

思いもよらない視点をくれることもあります。

夢見子「でも…もし反対されたら…?」

(少し緊張が走る)

見付太郎「それも、よくあることです。」

見付太郎「そもそも――」

土地は“満点”ではありません。

見付太郎「50点〜60点の土地を選んでいる以上――」

見付太郎「ご両親はきっとこう言います。」

見付太郎「『ここがダメじゃないか』」

僕「…ありそうです。」

見付太郎「その時、大切なのは――」

見付太郎「あなた自身がどう感じるかです。」

夢見子「自分たちの気持ち…」

見付太郎「もしその指摘を受けて――」

『やっぱり無理だ』と思うなら、やめればいい。

僕「…はい。」

見付太郎「逆に――」

見付太郎「事前にしっかり検討していて」

・欠点も理解している
・対策も考えている

見付太郎「その上で――」

『それでもこの土地がいい』と説明できるなら。

良地得太郎「それはもう腹が決まってるな。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「その想いが伝われば――」

見付太郎「ご両親はこう言うはずです。」

見付太郎(少し優しく)

「そこまで考えているなら――後は自分たちで頑張りなさい。」

(静かに頷く二人)

夢見子「…なんだか、少し安心しました。」

僕「ちゃんと話してみようと思います。」

見付太郎「それでいいんです。」

見付太郎「最終的に決めるのは――」

あなたたち自身です。

見付太郎「ですが――」

見付太郎「その決断に“後ろ盾”があるかどうかで」

安心感は大きく変わります。

良地得太郎「覚悟と支え、両方揃えば最強だな。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「そして――」

見付太郎「『土地良し』『建物良し』『資金計画良し』+『ご両親の理解』」

見付太郎「ここまで揃えば――」

見付太郎「土地購入の準備は整いました。」

(静かに、しかし確かな決意の表情)

夢見子「いよいよですね…」

僕「はい。」

見付太郎「さあ――」

見付太郎「次は“決断”です。」

 

 

第25章 購入申込書を書く 〜「覚悟」を形にする一枚〜

 

 

(打ち合わせ室・静かな緊張感)

見付太郎「――いよいよですね。」

僕「……はい。」

夢見子「ここまで来たんですね…」

見付太郎「これまで“じっくり”検討してきました。」

見付太郎「土地、建物、資金計画、そしてご両親の理解――」

見付太郎「すべて整いましたね。」

僕「はい。決心しました。」

見付太郎「それでは――」

少し間を置いて、ゆっくりと。

見付太郎「購入申込書(買付証明書)を記入しましょう。」

(紙が差し出される)

夢見子「これが…買付証明書…」

僕「ついにここまで来たか…」

見付太郎「この書類は――」

見付太郎「“この条件で、この金額で買います”という正式な意思表示です。」

良地得太郎「ただの仮押さえじゃないぞ。」

僕「…結構、重いですね。」

見付太郎「はい。とても重要です。」

見付太郎「まずはこちらをご確認ください。」

・購入金額
・手付金の額
・引き渡し条件

見付太郎「これらを一つ一つ決めていきます。」

夢見子「手付金って…どういう意味なんですか?」

見付太郎「良い質問ですね。」

見付太郎「手付金とは――」

契約後に解除する場合の“解除金”の性格を持ちます。

僕「解除金…?」

見付太郎「例えば――」

見付太郎「買主であるあなたが契約をやめたい場合。」

見付太郎「手付金は放棄となり、戻ってきません。」

夢見子「えっ…戻らないんですか?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「逆に――」

見付太郎「売主がやめる場合はどうなると思いますか?」

僕「…同じですか?」

見付太郎「いいえ。」

見付太郎「手付金は返金+同額を上乗せして支払われます。」

良地得太郎「いわゆる“倍返し”だな。」

夢見子「なるほど…公平なんですね。」

見付太郎「はい。一般的には――」

手付金は物件価格の約10%が目安です。

僕「もし10%用意できない場合は…?」

見付太郎「その場合は事前に相談可能です。」

見付太郎「柔軟に調整できるケースもあります。」

夢見子「少し安心しました…」

見付太郎「そしてもう一点。」

見付太郎「価格交渉をするなら“今”です。」

僕「今なんですね。」

見付太郎「はい。ただし――」

見付太郎「ここが非常に難しいポイントです。」

(少し真剣な表情)

見付太郎「“少しでも安く買いたい”気持ちは当然です。」

見付太郎「ですが――」

見付太郎「交渉に時間をかけた結果、他の人に取られる。」

僕「……」

見付太郎「これは本当によくあります。」

良地得太郎「不動産は一点物だからな。」

見付太郎「売主は――」

“より良い条件の買主”を選びます。

夢見子「じゃあ強気すぎる交渉は危険…?」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「さらに大事なことをお伝えします。」

見付太郎「買付証明書を出してから検討するのではありません。」

僕「えっ…そうなんですか?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「これはよくある誤解です。」

見付太郎「『とりあえず出して止めておこう』」

見付太郎「――これは業界的にアウトです。」

夢見子「そうなんですね…」

見付太郎「買付証明書とは――」

見付太郎「“買う前提”で提出するものです。」

良地得太郎「覚悟の紙だな。」

見付太郎「そして提出されると――」

・売主との条件調整
・物件の最終調査
・役所確認
・契約書作成

見付太郎「多くの人が一斉に動きます。」

僕「そんなに動くんですね…」

見付太郎「はい。だからこそ――」

軽い気持ちで出してはいけません。

夢見子「よく分かりました。」

見付太郎「そしてもう一つ。」

見付太郎「住宅ローンの事前審査は必須です。」

僕「まだの場合は…?」

見付太郎「このタイミングで必ず行ってください。」

見付太郎「遅くとも契約前には“承認済み”にしておきましょう。」

良地得太郎「これが無いと話にならん。」

見付太郎「さらに――」

見付太郎「売主にも“選ぶ権利”があります。」

夢見子「えっ、断られることもあるんですか?」

見付太郎「あります。」

見付太郎「条件があまりにもかけ離れている場合――」

見付太郎「『あなたには売らない』となることもあります。」

僕「…それは怖いですね。」

見付太郎「だからこそ――」

見付太郎「“売主の立場”でも考えてください。」

夢見子「確かに…自分が売る側だったら…」

見付太郎「交渉も大切ですが――」

気持ちよく取引する姿勢も同じくらい重要です。

(少し空気が和らぐ)

見付太郎「ちなみに――」

見付太郎「この申込、実は口頭でも成立します。」

僕「えっ!?」

見付太郎「民法上は――」

見付太郎「『買います』『売ります』で成立です。」

夢見子「そんなにシンプルなんですか?」

見付太郎「はい。ただし――」

見付太郎「不動産では書面が一般的です。」

見付太郎「理由は一つ。」

見付太郎「“先着順”のためです。」

良地得太郎「早い者勝ちの世界だな。」

見付太郎「同条件なら、早く出した人が優先されます。」

見付太郎「さらに――」

見付太郎「後から来た人が“より良い条件”を出せば」

見付太郎「ひっくり返ることもあります。」

僕「…シビアですね。」

見付太郎「はい。だからこそ――」

見付太郎「見極めて、そして素早く。」

(静かな決意の空気)

僕「……書きます。」

夢見子「うん、一緒に決めたもんね。」

(ペンを持つ手が少し震える)

見付太郎「大丈夫です。」

見付太郎「ここまでしっかり考えてきました。」

見付太郎「自信を持ってください。」

(記入を終える)

僕「…書きました。」

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「ではこちらを送付します。」

(数分後)

見付太郎「――申込書、受領されました。」

夢見子「…!」

見付太郎「そして――」

見付太郎「申込内容、了承です。」

(静かに安堵の空気が広がる)

僕「よかった……」

見付太郎「ここまで来れば一安心です。」

見付太郎「次はいよいよ――」

見付太郎「重要事項説明、そして契約です。」

良地得太郎「いよいよ最終局面だな。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「ここからは――」

“夢が現実になるプロセス”に入ります。

 

第26章 重要事項説明 〜すべてを理解した上で契約する〜

 

 

(契約前日・連絡の場面)

見付太郎「購入申込のご承認、おめでとうございます。」

僕「ありがとうございます。」

夢見子「いよいよ契約ですね…」

見付太郎「はい。その前に――」

見付太郎「重要事項説明書の交付と説明を行います。」

僕「重要事項説明…」

見付太郎「簡単に言うと――」

“この土地に関するすべての大事な情報の説明”です。

良地得太郎「知らなかったじゃ済まされない部分だな。」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「まず、ここまでの流れをお伝えしますね。」

・調査(2〜3日)
・書類作成(1〜2日)
・売主確認(1日)

見付太郎「通常、最短でも4〜7日。」

見付太郎「さらに――」

見付太郎「業務や売主様の都合も含めると」

1〜2週間程度かかることが一般的です。

夢見子「結構しっかり準備されるんですね。」

見付太郎「はい。適当には作れません。」

見付太郎「そして当日――」

見付太郎「宅地建物取引士が直接説明します。」

僕「資格を持っている人じゃないとダメなんですね。」

見付太郎「はい。法律で決まっています。」

良地得太郎「責任の重い説明だからな。」

(重要事項説明 当日)

見付太郎「本日はよろしくお願いいたします。」

僕「よろしくお願いします。」

夢見子「お願いします。」

見付太郎「ではこれから――」

見付太郎「重要事項説明を開始します。」

(分厚い書類が開かれる)

夢見子「…思ってたより多い…」

見付太郎「はい。ですがご安心ください。」

見付太郎「一つ一つ、丁寧に説明します。」

僕「どれくらい時間かかりますか?」

見付太郎「そうですね――」

見付太郎「どんなに急いでも1時間。」

見付太郎「しっかり説明すると――」

見付太郎「2時間程度です。」

夢見子「2時間…!」

見付太郎「はい。私の場合は――」

見付太郎「最初から“2時間必要です”とお伝えしています。」

良地得太郎「省略はしないタイプだな。」

見付太郎「はい。むしろ逆です。」

見付太郎「きっちり理解していただくことが最優先です。」

(説明が進む)

見付太郎「こちらは用途地域です。」

見付太郎「こちらは建ぺい率と容積率。」

見付太郎「こちらは接道条件。」

見付太郎「そしてこちらが――」

見付太郎「重要な制限事項です。」

(真剣に聞く二人)

夢見子「…ちゃんと聞かないと怖いですね。」

僕「知らなかったでは済まされないですね…」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「ですが――」

見付太郎「事前にしっかり検討している方ほど、理解が早いです。」

良地得太郎「ここまでの準備が効いてくるな。」

(説明終了)

見付太郎「以上で重要事項説明は終了です。」

見付太郎「ご不明点やご不安な点はございますか?」

(少し間)

僕「……大丈夫です。」

夢見子「はい、ちゃんと理解できました。」

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「実は――」

見付太郎「この段階でほとんどのお客様が」

見付太郎「『大丈夫です。契約します』とおっしゃいます。」

僕「確かに…納得できました。」

見付太郎「しっかり説明を受けて理解した上での判断ですからね。」

見付太郎「そのため――」

見付太郎「契約後の解除は、私の経験では“ゼロ”です。」

夢見子「すごいですね…」

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「では――」

見付太郎「こちらにご署名とご捺印をお願いいたします。」

(ペンを取る二人)

僕「…いよいよですね。」

夢見子「うん。」

(署名・捺印)

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「これで――」

見付太郎「重要事項説明は完了です。」

(少し間を置いて)

見付太郎「次はいよいよ――」

見付太郎「売買契約です。」

良地得太郎「いよいよ本契約だな。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「ここからは――」

“後戻りできない本番”に入ります。

(静かにうなずく二人)

 

第27章 売買契約締結 〜その一筆で未来が動き出す〜

 

 

(契約当日・落ち着いた会議室)

見付太郎「本日はよろしくお願いいたします。」

僕「よろしくお願いします。」

夢見子「よろしくお願いします。」

(少し緊張した空気)

見付太郎「重要事項説明もご理解いただきましたので――」

見付太郎「いよいよ本日、売主様と売買契約を締結していただきます。」

僕「…来ましたね。」

良地得太郎「ここが本番だな。」

見付太郎「はい。この契約には――」

およそ1時間程度かかります。

夢見子「思ったより長いですね。」

見付太郎「一つ一つ確認しながら進めますので、安心してください。」

見付太郎「ではまず、本日の持ち物の確認です。」

見付太郎は指を折りながら説明する。

見付太郎「① 現金」

僕「手付金ですね。」

見付太郎「はい。それと――」

見付太郎「印紙代(売買代金1,000万円以上の場合は1万円)」

夢見子「結構リアルですね…」

見付太郎「手付金は一般的に50万〜100万円程度が多いです。」

見付太郎「② 印鑑」

僕「実印じゃなくてもいいんですか?」

見付太郎「はい、認印でも問題ありません。」

見付太郎「③ 本人確認書類(免許証など)」

夢見子「この3つですね。」

見付太郎「はい。ありがとうございます。」

良地得太郎「準備は万全だな。」

見付太郎「なお、本日は――」

見付太郎「重要事項説明の流れでそのまま契約する場合と」

見付太郎「別日に改めて行う場合があります。」

僕「今回はそのままですね。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「契約は売主様との調整も必要ですので――」

双方の都合を合わせて実施します。

夢見子「なるほど…」

見付太郎「これは今後の――」

見付太郎「決済(残金支払い・引き渡し)の日程調整でも同じです。」

(契約書が広げられる)

見付太郎「では契約内容の確認に入ります。」

見付太郎「こちらが契約条項――いわゆる約款です。」

僕「結構なボリュームですね…」

見付太郎「はい。しかし大切な部分です。」

見付太郎「一つずつ読み合わせをしていきます。」

(読み合わせが進む)

見付太郎「こちらが売買代金。」

見付太郎「こちらが引き渡し条件。」

見付太郎「そしてこちらが――」

見付太郎「融資特約です。」

夢見子「ローンのところですね。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「もし万が一――」

見付太郎「住宅ローンが通らなかった場合。」

見付太郎「特約期限内であれば白紙解除が可能です。」

僕「期限はどれくらいですか?」

見付太郎「通常は――」

契約から約1ヶ月です。

良地得太郎「ここが重要だぞ。」

見付太郎「はい。そして注意点です。」

見付太郎「金融機関の本審査には――」

見付太郎「2〜3週間程度かかることがあります。」

夢見子「結構ギリギリですね…」

見付太郎「そうなんです。」

見付太郎「ですから――」

契約後、速やかに本申し込みをしてください。

僕「すぐ動きます。」

見付太郎「もしこの期限を過ぎてしまうと――」

見付太郎「ローンが通らなかった場合でも」

見付太郎「白紙解除はできません。」

夢見子「えっ…」

見付太郎「その場合は――」

見付太郎「違約金による解除となります。」

僕「違約金…」

見付太郎「一般的には――」

・手付金相当額
または
・代金の20%程度

見付太郎「契約時に設定されています。」

(少し緊張が走る)

良地得太郎「ここは絶対に外せないポイントだ。」

見付太郎「はい。しっかり理解しておきましょう。」

(すべての説明が終わる)

見付太郎「以上で契約内容の確認は終了です。」

見付太郎「ご不明点はございますか?」

僕「大丈夫です。」

夢見子「はい、問題ありません。」

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「それでは――」

見付太郎「ご署名・ご捺印をお願いいたします。」

(静かな時間)

僕「……」

夢見子「……」

(ペンを走らせる音)

僕「書きました。」

夢見子「私も。」

見付太郎「ありがとうございます。」

見付太郎「では――」

見付太郎「手付金の授受を行います。」

(現金が渡される)

見付太郎「確かに受領いたしました。」

見付太郎「最後に――」

見付太郎「本人確認書類のコピーをいただきます。」

僕「はい。」

(すべての手続きが完了)

見付太郎「――これにて。」

見付太郎「土地売買契約は無事完了です。」

(静かな安堵)

夢見子「…終わった…」

僕「ついに…ここまで来ましたね。」

良地得太郎「よく決断したな。」

見付太郎「おめでとうございます。」

見付太郎「ここからは――」

見付太郎「住宅ローン本申込、そして引き渡しへと進みます。」

見付太郎「いよいよ“夢が現実になる最終段階”です。」

(穏やかに頷く二人)

第28章 決済・引き渡し 〜その日、土地が「自分のもの」になる〜

 

 

(契約から数週間後)

見付太郎「いよいよ決済の日程が決まりました。」

僕「ついにですね…」

夢見子「ここまで長かったような、あっという間だったような…」

見付太郎「売主様も、引き渡しに向けて準備を進めています。」

僕「どんな準備をしているんですか?」

見付太郎「例えば――」

・既存建物の解体
・境界確定
・抵当権の抹消準備
・賃借人がいる場合の立ち退き

見付太郎「こういった手続きを進めています。」

良地得太郎「裏ではいろいろ動いているんだな。」

見付太郎「はい。そして買主であるお二人は――」

見付太郎「期日にお金を支払える準備をすることが最優先です。」

僕「それさえできていれば大丈夫ですか?」

見付太郎「基本的には問題ありません。」

見付太郎「ただし一点だけ。」

見付太郎「もし土地の地目が――」

見付太郎「“農地(田・畑)”の場合は農地転用手続きが必要です。」

夢見子「そこは要チェックですね。」

見付太郎「はい。」

(決済日直前)

見付太郎「決済は通常――」

見付太郎「金融機関の営業時間内に行います。」

僕「大きなお金が動きますもんね。」

見付太郎「はい。何百万円、何千万円単位ですから。」

夢見子「平日ですよね…」

見付太郎「はい。ですので――」

見付太郎「事前にお仕事のお休みを取ってください。」

良地得太郎「ここは避けられないな。」

見付太郎「また、決済日と場所は――」

見付太郎「1〜2週間前に正式決定します。」

見付太郎「関係者全員の都合を調整しますので。」

僕「関係者って結構多いですよね?」

見付太郎「はい。」

・売主
・買主(お二人)
・仲介業者
・司法書士
・金融機関担当者

見付太郎「この全員が揃います。」

夢見子「いよいよって感じですね…」

(決済当日・金融機関の応接室)

見付太郎「本日はよろしくお願いいたします。」

司法書士「よろしくお願いいたします。」

僕「よろしくお願いします。」

夢見子「お願いします。」

(緊張感のある空気)

見付太郎「それでは決済を開始します。」

司法書士「まずは――」

司法書士「売買物件の権利書の確認を行います。」

(書類が慎重に確認される)

僕(小声で)「これが…権利書…」

良地得太郎「いよいよだな。」

司法書士「問題ありません。」

司法書士「続いて――」

司法書士「所有権移転登記の申請書類にご署名・ご捺印をお願いします。」

見付太郎「こちらにお願いします。」

(署名・捺印)

夢見子「これで…自分たちの名義になるんですね。」

見付太郎「はい。この後です。」

司法書士「それでは――」

司法書士「残代金のお支払いをお願いします。」

見付太郎「本日のお支払いは――」

・残代金
・固定資産税等の精算金
・仲介手数料
・登記費用

僕「結構ありますね…」

見付太郎「はい。ただし予定通りです。」

(金融機関にて振込手続き)

銀行担当者「お振込み手続き完了しました。」

(静かな間)

見付太郎「――これにて。」

見付太郎「決済完了です。」

(ふっと緊張が解ける)

夢見子「終わった…」

僕「ついに…土地が自分たちのものに…」

良地得太郎「やり切ったな。」

見付太郎「おめでとうございます。」

見付太郎「本日をもって――」

見付太郎「正式に土地のお引き渡しが完了しました。」

(その後)

見付太郎「この後、司法書士が――」

見付太郎「法務局へ所有権移転登記の申請を行います。」

僕「どれくらいで完了するんですか?」

見付太郎「おおよそ――」

見付太郎「1週間前後です。」

夢見子「その後は?」

見付太郎「後日――」

見付太郎「書留で届きます。」

・登記完了証
・登記識別情報(旧:権利書)

見付太郎「これは非常に重要です。」

見付太郎「絶対に大切に保管してください。」

僕「分かりました。」

(静かな余韻)

見付太郎「これで――」

見付太郎「土地購入はすべて完了です。」

夢見子「ついに…ここまで来ましたね。」

僕「はい。」

見付太郎「そして――」

見付太郎「ここからが本当のスタートです。」

見付太郎「いよいよ“夢のマイホーム”の着工が可能になります。」

良地得太郎「ここからが本番だな。」

(未来を見つめる二人)

 

 

第29章 長かった土地セミナーも終わり 〜そして、物語は現実へ〜

 

 

(セミナー会場・すべての説明を終えて)

見付太郎「――ということで。」

見付太郎「今回の土地セミナーは以上となります。」

見付太郎「本当にお疲れさまでした。」

(少し柔らかく微笑む)

見付太郎「最後は少し駆け足になってしまいましたが…」

見付太郎「実際にお話を聞いてみて、いかがでしたか?」

(顔を見合わせる僕と夢見子)

僕「いや〜……」

僕「すごく為になりました。」

僕「正直――」

僕「本当に土地を買ったような気分です。」

夢見子「私も同じです!」

夢見子「最初は全然イメージできなかったのに…」

夢見子「今日教えていただいた流れや考え方で進めれば――」

夢見子「安心してマイホームを手に入れられそうです。」

(ゆっくり頷く見付太郎)

見付太郎「そう言っていただけて、本当に嬉しいです。」

見付太郎「このセミナーは――」

見付太郎「これから良地様が実際に行う“マイホーム取得”の流れを」

見付太郎「一度、疑似体験していただくことを目的にしています。」

良地得太郎「まさに“予行演習”だな。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「実際に進めていくと、大変なこともあるかもしれません。」

見付太郎「ですが――」

見付太郎「一緒に乗り越えていきましょう。」

見付太郎「私も、精一杯お手伝いさせていただきます。」

(少し前のめりになる僕)

僕「ありがとうございます。」

僕「となると――」

僕「まずは住宅会社選びからですね。」

僕「どこかおすすめはありますか?」

(少しだけ間を置いて)

見付太郎「もちろんです。」

見付太郎「ぜひご紹介したい住宅会社があります。」

見付太郎「○○○○ハウスです。」

夢見子「どんな会社なんですか?」

見付太郎「とても親切で、対応も丁寧で――」

見付太郎「何より“お客様目線”で提案してくれる担当者がいます。」

見付太郎「もしよろしければ――」

見付太郎「来週末、私も一緒に展示場へ行きましょうか?」

僕「えっ、本当ですか?」

僕「ぜひお願いします!」

夢見子「一緒に行っていただけると心強いです!」

見付太郎「承知しました。」

見付太郎「では、その担当者の来週末の予定を確認しておきますね。」

夢見子「楽しみです!」

夢見子「よろしくお願いします!」

(セミナー会場を後にする二人)

僕「なんか…一気に現実味が出てきたね。」

夢見子「うん。」

夢見子「でも――」

夢見子「不安より楽しみの方が大きいかも。」

僕「だね。」

僕「ここからが本当のスタートだ。」

良地得太郎「その通りだ。」

良地得太郎「土地選びはゴールじゃない。」

良地得太郎「“理想の暮らし”への入口だ。」

(空を見上げる二人)

見付太郎(心の中で)

「いい家づくりになりますように――」

以上で、土地セミナーは終了です。

そして――

この物語はここで終わりではありません。
ここから先は、あなた自身の“現実のストーリー”です。

 

 

注文住宅の土地選び 〜木内不動産という選択〜

 

 

(セミナー終了後・少し落ち着いた空気)

見付太郎「本日はご参加いただき、誠にありがとうございました。」

(深く一礼する見付太郎)

僕「いや…本当にすごかったです。」

僕「正直――」

僕「ここまで体系的に土地のことを理解できたのは初めてです。」

夢見子「私もです。」

夢見子「最初は“土地探しって大変そう…”って思ってましたけど…」

夢見子「今は“ちゃんと順番通りにやれば大丈夫”って思えます。」

(静かに頷く見付太郎)

見付太郎「そう感じていただけたなら、このセミナーの目的は達成です。」

見付太郎「木内不動産の土地選びは――」

見付太郎「お客様の時間・費用・精神的ストレスを最小限にすることを目的としています。」

良地得太郎「なるほどな…」

見付太郎「そしてもう一つ大切なのが――」

見付太郎「チームで土地を選ぶという考え方です。

僕「チーム、ですか?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「木内不動産では“土地バンク”を活用し――」

見付太郎「住宅会社の担当者様と一緒に」

見付太郎「お客様のための土地選びチームを作ります。

夢見子「一人で探さなくていいんですね。」

見付太郎「はい。それが最大のポイントです。」

(少し間を置いて)

見付太郎「そもそも――」

見付太郎「土地選びは“土地だけ”で考えるものではありません。」

見付太郎「本来は――」

見付太郎「建てたい家が建てられる土地を選ぶことです。」

僕「…確かに。」

良地得太郎「順番が大事だったな。」

見付太郎「はい。改めて整理すると――」

見付太郎「この順番です。」

見付太郎「① 資金計画 → ② 住宅会社選び → ③ 土地選び」

夢見子「これが基本なんですね。」

見付太郎「はい。この順番を守るだけで――」

見付太郎「土地選びの難易度は大きく下がります。」

(少し真剣な表情になる見付太郎)

見付太郎「ただし――」

見付太郎「一つ、どうしてもお伝えしたいことがあります。」

僕「なんでしょう?」

見付太郎「不動産購入は――」

見付太郎「トラブルやリスクが非常に多い分野です。

夢見子「やっぱり…そうなんですね。」

見付太郎「はい。」

見付太郎「そして残念ながら――」

見付太郎「物件情報は100%正しいとは限りません。

僕「えっ…」

見付太郎「調査ミス、記載ミス、不都合な情報の未掲載。」

見付太郎「これはこの業界では珍しくありません。」

(少し重たい空気)

良地得太郎「それが現実か…」

見付太郎「はい。」

見付太郎「そして最も重要なことは――」

見付太郎「最終的な責任は“お客様自身”にあるということです。

夢見子「自己責任…」

見付太郎「契約書に署名するのは、お客様ご自身ですから。」

(静かにうなずく僕)

僕「だからこそ…」

僕「ちゃんとした人に相談しないといけないんですね。」

見付太郎「その通りです。」

見付太郎「特に注意していただきたいのが――」

見付太郎「住宅会社の担当者だけに土地相談をしてしまうケースです。」

夢見子「よくありそうです…」

見付太郎「住宅営業の方は建物のプロです。」

見付太郎「ですが――」

見付太郎「不動産取引の責任者ではありません。

僕「つまり…」

見付太郎「万が一トラブルが起きても――」

見付太郎「責任を負う立場ではないということです。」

(少し空気が引き締まる)

良地得太郎「それは大きいな。」

見付太郎「だからこそ――」

見付太郎「土地のことは」

見付太郎「不動産仲介のプロに相談するべきです。

見付太郎「できれば――」

見付太郎「買主側の仲介業者(バイヤーズエージェント)に。

夢見子「味方になってくれる人ですね。」

見付太郎「はい。」

(少し空気が和らぐ)

僕「ちなみに…」

僕「ネットで見つけた土地って、どうすればいいんですか?」

見付太郎「いい質問です。」

見付太郎「その場合――」

見付太郎「すぐに掲載業者へ連絡しないでください。

夢見子「えっ?」

見付太郎「一度立ち止まって――」

見付太郎「信頼できる不動産会社に相談してください。」

見付太郎「その物件――」

見付太郎「どの仲介業者からでも購入できる可能性が高いです。

僕「そうなんですか!?」

見付太郎「はい。」

見付太郎「“専任媒介=その会社でしか買えない”は誤解です。」

良地得太郎「なるほどな…」

見付太郎「誰を窓口にするかで――」

見付太郎「安心度は大きく変わります。」

(最後のまとめ)

見付太郎「理想の流れはこうです。」

① 資金計画
② 建物計画
③ 土地提案(精査済)
④ 現地確認
⑤ 土地判断
⑥ 建物確定
⑦ 同時契約

見付太郎「この流れで進めれば――」

見付太郎「“買っていい土地かどうか”を判断できます。

(静かな納得)

夢見子「なんか…」

夢見子「もう失敗する気がしないです。」

僕「うん。」

僕「ちゃんとやれば大丈夫だって分かった。」

(微笑む見付太郎)

見付太郎「それが一番大切です。」

見付太郎「完璧な土地は存在しません。」

見付太郎「ですが――」

見付太郎「正しく選べば、後悔しない土地は選べます。

(ゆっくり立ち上がる三人)

見付太郎「改めまして――」

見付太郎「本日は本当にありがとうございました。」

そして――

土地セミナーは終わりました。
しかし、本当の家づくりはここから始まります。

あなたはもう知っています。

・正しい順番
・本当のリスク
・信頼すべきパートナー

あとは――
一歩、踏み出すだけです。