第9章 土地に割り当てる予算
2026年03月25日
第9章 土地に割り当てる予算は
〜建物のクオリティーを優先して決める〜
見付太郎は、ゆっくりと話し始めた。
「ここからは——
マイホーム計画で最も重要な“お金の話”です。」
少しだけ空気が引き締まる。
「まず最初に——
とても大事な“前提”をお伝えします。」
👉 マイホームの価格は、この式で決まります。
👉 『土地』+『建物』+『諸経費』=『総予算』
👉 『自己資金』+『借入金』=『総予算』
「この2つが一致して、初めて成立します。」
僕は静かに頷いた。
「そして——
ここで一番重要なのは」
👉 “どこにお金を配分するか”です。
見付太郎は少し間を置いた。
👉 結論から言います。
👉 建物のクオリティーを優先して決めてください。
「えっ、土地じゃないんですか?」
「はい。
土地から決めてしまうと——」
👉 建物の予算が圧迫されます。
👉 結果として“満足度の低い家”になります。
その言葉は、第8章の話とつながっていた。
「では実際に、数字で見てみましょう。」
「例えば——」
👉 土地:1,200万円
👉 建物:3,800万円
👉 諸経費:800万円
👉 合計:5,800万円
「これが一つのモデルケースです。」
「思ったより、諸経費が多いですね……」
「そうなんです。」
👉 “見えない費用”がかなりあります。
「特に——」
👉 外構工事
👉 地盤改良
👉 各種インフラ工事
「これらは、ほとんどの方が“想定外”です。」
僕は少し不安になった。
「でも安心してください。」
👉 知っていれば対策できます。
「逆に——」
👉 知らずに進めると危険です。
「次に、資金の組み立てです。」
見付太郎は優しく聞いた。
「良地さん、資金計画はされていますか?」
「まだです。」
「では仮に進めてみましょう。」
「ご年収は?」
「700万円くらいです。」
「ありがとうございます。」
見付太郎は続けた。
「一般的に——」
👉 年収の30%前後が安全な返済ラインです。
「700万円の場合——」
👉 年間約210万円
👉 月々約17.5万円
「ここから逆算すると——」
👉 借入可能額は約5,000万〜6,500万円程度
夢見子が驚いた。
「そんなに借りるんですか!?」
見付太郎はやさしく笑った。
「“借りられる額”と“借りていい額”は違います。」
👉 ここが非常に重要です。
「では今回のケースに当てはめてみましょう。」
👉 総額:5,800万円
👉 自己資金:1,000万円
👉 借入:4,800万円
「この場合——」
👉 月々約15万円前後の返済
「どう感じますか?」
「正直、少し高いです……」
「ですよね。」
見付太郎はすぐに頷いた。
「では——」
👉 支払い方を調整します。
「例えば——」
👉 月々10万円
👉 ボーナスで調整
「こうすることで——」
👉 体感的な負担は軽くなります。
夢見子も安心した表情になった。
「現実的な感じがしてきました。」
「大事なのは——」
👉 “無理なく続けられること”です。
「住宅ローンは35年です。」
👉 続けられなければ意味がありません。
そして見付太郎は、少し真剣な表情になった。
「最後に——
とても大切なことをお伝えします。」
👉 住宅ローンに“正解”はありません。
「固定か、変動か——」
👉 誰にも断言できません。
「だからこそ——」
👉 自分で理解して、納得して選ぶこと。
「これが何より大切です。」
僕は深く頷いた。
「分かりました。ちゃんと勉強します。」
見付太郎はやさしく笑った。
「それが一番です。」
そして——
「ここまでで、資金の全体像は見えてきました。」
